3等級ダウン事故で自動車保険料はいくら上がる?
自動車保険に加入している人の多くは、3等級ダウン事故を起こした際に、保険料がどれだけ上がるのか気になるのではないでしょうか。
ここでは、3等級ダウン事故で保険料がどのくらい上がるか、目安をご紹介します。
あわせて、自動車保険を使うかどうか判断するためのポイントについても解説します。
目次
自動車保険料は等級によって決められる
等級の数字が大きいほど、保険料の割引率が大きくなるという仕組みです。
新規契約時の等級は6等級で、自動車保険を使うことがなければ、翌年の更新の際は等級が1つ上がって7等級となり、保険料は下がることになります。
しかし、事故を起こして自動車保険を使うと、基本的には翌年の等級が下がり、結果、保険料が上がってしまいます。
再び等級を上げるためには、1年間自動車保険を使わないようにしなければいけません。
また、前年以前の契約の事故歴に応じて「事故有係数」が適用されます。
これは、事故を起こした人は、今後も事故を起こす確率が、今まで事故を起こしたことがない人よりも高いという理由から作られた制度です。
等級が7等級以上で事故有係数が適用されると、同じ等級であっても保険料が割増になるので注意しましょう。
事故有係数の適用期間は、等級が3つ下がると期間が3年加算されるように、下がった等級と同じ年数が加算されます。
この期間に事故を起こして等級が下がると、事故有係数適用期間はさらに加算されますが、最大6年と決められています。
自動車保険料に関わる事故の種類
等級がどのくらい下がるかは、事故の内容によって変わります。
ここでは、保険料に関わる事故の種類をご紹介しましょう。
3等級ダウン事故
他人にケガを負わせてしまった、もしくは死亡させてしまった「対人事故」、他人のものを壊してしまった「対物事故」、自分の車を壊してしまった「車両事故」などが該当します。
みずからの過失によって起きた相手のある事故のほとんどは、3等級ダウン事故となります。
1等級ダウン事故
台風・地震などの災害や、車両の盗難による損害を受けた場合のように、自分の過失がない事故などがあてはまります。
ノーカウント事故
その後、別の事故を起こさなければ、翌年の等級は1等級上がることになります。
例えば、人身傷害保険に入っており、事故によって自分がケガをして、人身傷害保険金だけを受け取ったケースはノーカウント事故として扱われます。
3等級ダウン事故で上がる自動車保険料の具体例
ここでは、大手2社の保険料シミュレーションを参考に、3等級ダウン事故後の概算の保険料を紹介していきます。
契約している保険会社や支払っている保険料によって差が出るので、実際の保険料を知りたい場合は、保険会社に確認するようにしてください。
6等級で事故を起こした場合の自動車保険料
ただし6等級以下の場合は、事故有係数が適用されてもされていなくても保険料は変わりません。
事故前の自動車保険料が10万円だった場合の、翌年以降の概算の保険料は下記のとおりです。
■6等級で3等級ダウン事故を起こした場合の等級と概算保険料
等級 | 概算保険料 | |
今年度 | 6等級 | 10万円 |
1年後 | 事故あり3等級 | 15万9,000円 |
2年後 | 事故あり4等級 | 12万3,000円 |
3年後 | 事故あり5等級 | 11万3,000円 |
11等級で事故を起こした場合の自動車保険料
事故前の自動車保険料が6万円(6等級のときの保険料が10万円の人が、11等級になった場合の概算保険料)だった場合の、翌年以降の概算の保険料は下記のとおりです。
■11等級で3等級ダウン事故を起こした場合の等級と概算保険料
等級 | 概算保険料 | |
今年度 | 11等級 | 6万円 |
1年後 | 事故あり8等級 | 9万8,000円 |
2年後 | 事故あり9等級 | 9万5,000円 |
3年後 | 事故あり10等級 | 9万3,000円 |
事故を起こしても自動車保険を使わなければ等級は下がらない
一方、事故を起こしても、自動車保険を使わずに自己負担で損害を補償すれば等級は下がらず、翌年以降も保険料が上がることはありません。
自動車保険を使うか決める際、損害額と保険料の増額分を比較することが重要です。
下記は、11等級で保険料が6万円の人が、3等級ダウン事故を起こした場合と事故を起こさなかった場合、概算保険料がどう変わるかを比較した表です。
■11等級で3等級ダウン事故を起こして自動車保険を使った場合と使わなかった場合の概算保険料
| 概算保険料 | |
1年後 | 9万8,000円 | 5万8,000円 |
2年後 | 9万5,000円 | 5万7,000円 |
3年後 | 9万3,000円 | 5万5,000円 |
4年後 | 6万円 | 5万4,000円 |
合計額 | 34万6,000円 | 22万4,000円 |
そのため、事故による損害が小さい金額だった場合、自動車保険を使わないほうが良いことが多いです。
反対に、修理費や賠償額が高額になる場合は、自動車保険を使ったほうがメリットとなる場合もあります。
3等級ダウン事故で自動車保険料は数万円増える
そのため、事故を起こした場合、自動車保険を使うかどうかを慎重に判断する必要があります。
自動車保険を使わずに自己負担で済ませるほうが、長期的に見て金銭的な負担が少ないという場合もあるでしょう。
実際にどのくらい保険料が変わるかは、契約している保険会社に確認することが大切です。
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