「個人型確定拠出年金」とは? 加入前に知っておくべき“年金制度の基礎知識”

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【図1】個人型確定拠出年金の掛金月額上限一覧

 「年金制度」と一言でいっても、国民年金や厚生年金などの「公的年金」、「企業年金」など多くの種類が存在している。個人型確定拠出年金は任意で加入する「個人年金」ではあるものの、単独で成り立っているのではなく、ほかの年金制度と関わりあいながら運営されている。個人型確定拠出年金に加入する前に知っておきたい、ほかの年金制度との違いと、その関係性を押さえておこう。


■自分で積み立てて運用する「じぶん年金」

 個人型確定拠出年金は、毎月自分が決めた掛金を積み立てていく年金制度のこと。「個人型」と銘打っている通り、加入から受け取りまで全て自分が選択できる点が特長だ。

 まず、毎月の掛金額を決め、加入する金融機関を選ぶ。加入したら、金融機関が取り扱っている商品の中から運用先を決める。そして、60歳になったら、一時金か年金か、場合によっては併用して、といった具合に受け取り方まで選ぶことができる。全て自分で決めて“設計”できる年金なのだ。

■公的年金や企業年金との違い

 公的年金や確定給付年金などの企業年金は、状況によっては保険料の徴収増や、受給の要件が厳しくなる可能性があり、そのような事態になってもやむを得ず受け入れるしかない。一方、個人型確定拠出年金は掛金が勝手に上げられたり、受給要件が変更されたりすることはない。

■職業などによって掛金の上限額が異なる

 今年2017年からの加入者拡大に伴い、「20歳以上60歳未満の現役世代のほぼ誰でも加入可能」になったが、すべての加入者が同じ金額を積み立てられるわけではなく、職業によって月々の積立額の上限額が決まっている(図表1)。これは、公的年金制度や企業年金といった、個人型確定拠出年金以外の年金制度にどの程度厚みがあるかについては、所属する企業や職業によって違うため、トータルで見たときに差が出すぎないようにするためだ。

 たとえば、自営業者などの第1号被保険者は公的年金が国民年金のみなので、国民年金にプラスして厚生年金も受け取れる第2号被保険者と比べて、限度額が高く設定されている。また、同じ会社員でも確定給付型年金などの企業年金がある場合と、企業年金がない場合でも上限額は異なる(図表2)。

 このように、個人型確定拠出年金とほかの年金制度は密接に関係しているため、そもそも国民年金保険料を納付免除されている人や未納者は確定拠出年金へ加入することができないことも覚えておこう。

■年金資産はトータルで考える

 個人型確定拠出年金は60歳まで受け取ることはできないので、よほど資金に余裕があるのならば上限いっぱいの掛金を積み立てても生活に支障はないだろうが、無理をして家計が回らなくなってしまっては身もふたもない。国民皆保険制度の公的年金により、すべての国民には最低限の保障は用意されている。まずは、自分が今どんな年金制度に加入しているのかについて再確認して、「老後の理想的な生活を送るためには、どのくらいの上乗せが必要なのか」を知ることから始めるといいだろう。

(マネーライター・永井志樹子)

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