日経平均株価の見方を初心者向けに解説|売買のタイミングをチェック!

日経平均株価の見方を初心者向けに解説|売買のタイミングをチェック!

株式投資を行ううえで、日経平均株価の見方を知っておくことは非常に大切です。最近では新NISAの影響もあり、株式投資を始めたいと考えている人も増えています。

今回は、日経平均株価とはなんなのかといった概要を説明するとともに、日経平均株価の計算方法や日経平均株価から何がわかるのか、また日経平均株価のチャートの見方についてもわかりやすく説明します。

これから株式投資を始めようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

mokuji目次

  1. そもそも「日経平均株価」とは?
    1. 日経平均株価は日本を代表する企業の株価指数
    2. 日経平均株価の計算方法
    3. 日経平均株価が下がるとどうなる?
  2. 日経平均株価からわかることとは?
    1. 日本株のおおまかな動向が探れる
    2. 購入に適した銘柄を選ぶ際のヒントとなる
  3. 日経平均株価におけるチャートの見方
  4. 株価チャートの見方|ローソク足
    1. ローソク足とは?
    2. ローソク足から見る買い時と売り時
  5. 株価チャートの見方|移動平均線
    1. 移動平均線とは?
    2. 移動平均線から見る買い時と売り時
  6. 株価チャートの見方|出来高
    1. 出来高とは?
    2. 出来高とトレンドのチェックポイント
  7. 日経平均株価以外の株価指数もチェック
    1. 日本の株価指数「TOPIX(トピックス)」
    2. 海外の主な株価指数
  8. 日経平均株価の見方を覚えて投資のタイミングを見極めよう

そもそも「日経平均株価」とは?

そもそも「日経平均株価」とは?

ここでは、日経平均株価はどのようなものかといった概要や、日経平均株価の計算方法のほか、日経平均株価が下がった場合どうなるかについて、株式投資の初心者に向けてわかりやすく解説します。

日経平均株価は日本を代表する企業の株価指数

日経平均株価とは、東京証券取引所プライム市場に上場している株式銘柄約2,000銘柄のうち、日本経済新聞社が銘柄の安定度や売買の活発さをもとに選んだ225銘柄の株価を指数化したものです。

225銘柄を選択していることから、日経225とも呼ばれます。
具体的には東京証券取引所にて株式が立合取引されている時間帯に、5秒間隔で算出され、配信されています。このことからも、より取引実態に即した内容が読み取れる点が特徴です。

また、日経新聞社が選ぶ225銘柄は年に2度、定期的に見直され、その際には技術や金融など6つのセクターと、医薬品や銀行など36の業種の中からバランス良く選ばれることになっています

日経平均株価の計算方法

日経平均株価はどのように計算されるのでしょうか。

日経平均株価の計算方法は「225銘柄株価の合計を銘柄数(225)で割ったもの」といわれていますが、実際には株価の変動を考慮するために調整が行われています。そしてその調整のポイントになるのが「株価換算係数による調整」そして「除数の修正」です。

株価換算係数とは、基準日時点の銘柄に設定されていた見なし額面を原則として1とし、1を上回ることはありません。そして1を超えた額面には0.1〜0.9が設定されます。

除数と割り算の計算を行う際の分母にあたり、日経平均株価の場合は225です。しかし、実際には指数に連続性を持たせる目的で修正が行われます。

そのため、日経平均株価は必ずしも225銘柄株価の合計を銘柄数(225)で割った値と一致するわけではありません

日経平均株価が下がるとどうなる?

日経平均株価の動向は、日本全体における経済の動きを示しているといっても過言ではありません。そのため、日経平均株価が下がったということは、日本経済の先行きが下向きであることを示します

また、株価が下がることによって、投資家は損失をこうむる可能性もあります

ある特定の企業の株が下がった場合は、その企業の将来性や経営状態が疑問視されていることになり、結果的に資金調達や人材の確保が難しくなってしまいます。

さらに、日経平均株価の計算のもととして選ばれている225銘柄の業績が悪くなってしまうと、その企業の下請け会社など多くの企業に影響が及ぶことになります。

株式投資を行う際には、日経平均株価の値動きだけでなく、ニュースから読み取れる世界情勢などの情報にも敏感になっておく必要があります。

日経平均株価からわかることとは?

日経平均株価からわかることとは?

日経平均株価からは以下の情報が読み取れます。

日本株のおおまかな動向
購入に適した銘柄を選ぶ際のヒント

なぜこれらの情報を読み取れるのかについて、以下で詳しく説明します。

日本株のおおまかな動向が探れる

日経平均株価は日本産業を支える225社の株価の値動きを示していることから、日本経済と株式市場の動向を予測するヒントになります。

例えば、ニュースで日本平均株価の情報が報道される際には、値動きの理由についても解説されます。そのため、株式投資を行ううえでの相場が理解しやすくなります。

また、日経平均株価の動向には、為替(円高・円安)の動きが大きく影響しています。

さらに、株価が約5,000円以上の銘柄に大きな変動があった場合、全体の動向に関わらず日経平均株価の変動に影響を及すため注意が必要です。

購入に適した銘柄を選ぶ際のヒントとなる

株式投資初心者なら、まずどの銘柄を購入するか迷うのではないでしょうか。また選ぶ銘柄も値上がり益を期待して購入するのか、分配金を期待して購入するのかで異なります。

とはいえ、積極的に取引されている、つまり流動性の高い日経平均株価に選定されている銘柄は売買しやすいため、初心者でも購入しやすいといえるでしょう。

購入した銘柄の株価単独の値動きと日経平均株価全体の値動きを同時にチェックできる点がメリットです。

日経平均株価におけるチャートの見方

日経平均株価におけるチャートの見方

ここでは、日経平均株価における株式チャートの見方について解説します。

株式チャートは、以下の図のようにローソク足移動平均線、そして出来高によって構成されており、それぞれの見方を理解することで、株価の値動きや購入するタイミングを知ることができます

株式チャートの見方

株価は1日だけでなく、1週間や1ヶ月といった期間ごとにグラフ化されたチャートによってその動向を分析できます。

一般的な株価チャートを見る際の基本的なポイントには以下の3つがあります。
ローソク足:株価の始値や終値、安値、高値を表すマーク
移動平均線:一定の期間における平均株価を表す折れ線グラフ
出来高:その株式の売買取引が成立した数を表す棒グラフ
それぞれの詳しい内容や見方については、次項以降で説明します。

株価チャートの見方|ローソク足

株価チャートの見方|ローソク足

株価チャートで1番目につくのがローソク足ではないでしょうか。通常のグラフではあまり使われないため、どのように見るのか分からない人も多いと思います。

ここではローソク足の内容と見方について解説します

ローソク足とは?

ローソク足は株価の始値・終値・安値・高値を以下の図のように視覚化したもので、「日足」は1日、「週足」は1週間、「月足」は1カ月の値動きをそれぞれ1本のローソク足で表しています。

ローソク足

始値よりも終値のほうが高い場合は「陽線」といわれ、白色や赤色で表示されます。そして、その逆(始値よりも終値のほうが低い場合)は陰線となり、グラフ上では黒色や青色で表示されます。

また、長方形の部分は「実柱」と呼ばれ、始値と終値を示しています。さらに実中から伸びている線は「ヒゲ」と呼ばれており、下の先端が安値、上の先端が高値を表しています。

ローソク足から見る買い時と売り時

ローソク足を見ることで、買い時と売り時がわかります。それをまとめたものが以下の表ですので、参考にしてください。
ローソクの種類 特徴 チャートの位置 買い時or売り時
大陽線 実柱が明らかに長い陽線 ・安値圏にあるとき
・上昇トレンドのとき
買い時
・高値圏にあるとき 売り時
大陰線 実柱が明らかに長い陰線 ・下落が続いた先の底値圏にあるとき 買い時
高値圏にあるとき
・下降トレンドのとき
売り時
下影陽線・下影陰線 下ヒゲが長い ・下落が続いた先の底値圏にあるとき 買い時
上影陽線・上影陰線 上ヒゲが長い ・高値圏にあるとき 売り時
ただし、ローソク足から見る動向はあくまでも目安です。想定と異なる値動きになる可能性もありますので、十分に注意しておきましょう。

株価チャートの見方|移動平均線

株価チャートの見方|移動平均線

次に移動平均線について解説します。

移動平均線とは?

移動平均線とは、一定期間の平均株価を表したもので、一般的に以下の図のように短期・中期・長期の3線で表示されます。

移動平均線

このように短期、中期、長期でグラフ化することによって、それぞれの期間における株価のトレンドをおさえることができます。

移動平均線が示す株価のトレンドには主に上昇トレンド下落トレンドもみ合いの3パターンがあり、上昇トレンドとは、株価の高値、安値ともに前よりも高い状況を指し、株価が大幅に上昇する可能性があることを意味します

また、下落トレンド中に高値が前回の高値を上回った際に、上昇トレンドになる可能性もあります。

上昇トレンド

下落トレンドとは、上昇トレンドとは逆に、高値および安値ともに前よりも安い状況を指し、株価が大幅に下がる可能性を意味しています。また上昇トレンド中に安値が前回の安値を下回った際に、下落トレンドになる可能性もあります。

下落トレンド

もみ合いとは、株価が一定の値幅の間で取引されている状態をいい、平均移動線の動きも水平になります。

移動平均線から見る買い時と売り時

株式投資初心者の場合、上昇トレンドのときが買い時で、下落トレンドに入る前や入ってすぐのタイミングが売り時だということを意識しておくと、購入のタイミングが図れます。

また、ローソク足が移動平均線よりも上にあるときは、その株価が上昇する可能性が高く、逆に下にあるときは株価が下落する可能性が高いと思っておきましょう。

株価チャートの見方|出来高

株価チャートの見方|出来高

次に出来高についてみていきましょう。

出来高とは?

出来高とは、株取引により売買や成立した株数を表したものです。出来高をみることにより、相場の勢いや取引の活発さを判断する際に役立ちます。

つまり、出来高が多いことは取引が活発に行われていることを意味し、逆に出来高が少ない状態だとあまり取引が行われていないことになります

また、出来高は株価に先行するといわれており、出来高が高いことは、株価の上昇にもつながります。

出来高とトレンドのチェックポイント

株価が上昇トレンドにあるタイミングで出来高が増えると、その株式の購入を希望する投資家が増え、さらに株価が上昇する可能性が考えられます。購入するならこのタイミングでしょう。

逆に株価が上昇トレンドにあるタイミングで出来高が減少すると、下落トレンドに突入する可能性があるため、注意が必要です。

日経平均株価以外の株価指数もチェック

日経平均株価以外の株価指数もチェック

株価指数には、日経平均株価以外にも多くのものがあります。特にTOPIXなどは聞いたことがあるのではないでしょうか。

ここでは、TOPIXを始め、海外の主な株式指数について紹介します。

日本の株価指数「TOPIX(トピックス)」

TOPIXとは「Tokyo Stock Price Index」の頭文字をとったもので、東証株価指数とも呼ばれます。

日経平均株価と異なり、TOPIXでは東京証券取引所プライム市場の全銘柄が対象となっている点が特徴です。

また、日経平均株価の単位は「円」もしくは「銭」ですが、TOPIXは「ポイント」いう単位を用いている点でも異なります。

一般的に日経平均株価は株価の高い銘柄、TOPIXは時価総額の大きい銘柄の影響を受けやすいといった特徴があります。

海外の主な株価指数

海外の主な株式指数には、以下の4つが挙げられます。それぞれの内容は以下のとおりです。

ニューヨーク・ダウ

アメリカにあるダウ・ジョーンズ社が、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している銘柄から、30銘柄のみを選定し算出している。

DAX

ドイツのフランクフルト証券取引所に上場している銘柄から、主要な30銘柄の時価総額を加重平均して指数化したもの。

FTSE100

イギリスの株価指数で、ロンドン証券取引所の子会社であるFTSEが、上場済みの時価総額上位100銘柄から算出したもの。

CAC40

フランスのユーロネクスト・パリが、同証券取引所に上場している時価総額上位40銘柄を対象に、時価総額を加重平均で算出している。

他にもNYダウ平均やNASDAQ100、S&P500、STOXX500、ハンセン指数などがあります。これらの指数は投資信託でも利用されていますので、覚えておきましょう。

日経平均株価の見方を覚えて投資のタイミングを見極めよう

日経平均株価の概要や、チャートの見方を理解することで株の売買のタイミングが読みやすくなります。チャートにもいろいろなものがあり、特にローソク足は見慣れないため、どのように見るのかわからない人も多かったのではないでしょうか。

これから株式投資を行う際には、チャートの見方を十分に理解したうえで取引するようにしましょう。また、時間があれば日経平均株価以外の株式指数にも注目してみてください。

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