株を買うタイミングはいつがベスト?株取引の基本や株購入時の注意点も解説

株を買うタイミングはいつがベスト?株取引の基本や株購入時の注意点も解説

株式投資を始める際「いつ株を買うべきか」というタイミングの見極めは、成功するための重要なポイントです。

株価は日々変動し、適切なタイミングを逃すと利益を得にくくなることもあるためです。また、株を購入する際には注意点やリスク管理も欠かせません。

本記事では、株を買うベストなタイミングや株取引の基本、初心者が注意すべきポイント、さらに証券会社の選び方まで詳しくご紹介します。これから株式投資をはじめたい方や、購入タイミングに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

mokuji目次

  1. 株取引の基本情報
    1. 株の価格は変動する
    2. 決算発表の前後は値動きが激しい傾向がある
    3. 株を買えるタイミングは決まっている
  2. 株の買いどきは?
    1. 株価の上昇が見込めるとき
    2. 企業の将来性が期待できるとき
    3. 株の取引量が急増したとき
    4. 移動平均線からマイナスに大きくかい離しているとき
    5. 優待株の場合は優待を受けられるタイミングでも
  3. 株を買うときの注意点
    1. 複数の銘柄に分散して投資する
    2. 長期保有する
    3. 余剰資金で投資を行う
    4. 急騰している株は慌てて買わない
    5. 多方面から情報収集する
  4. 株を始める際の証券会社の選び方
    1. 手数料が安いところを選ぶ
    2. アプリなどの使い勝手が良いところを選ぶ
    3. すぐに取引を始められるところを選ぶ
    4. 1株から購入できるところを選ぶ
  5. 株はリスクの少ないタイミングで無理なく購入しよう

株取引の基本情報

株取引の基本情報

株式投資を始める際には、知っておくべき基本的な知識があります。

株価の変動
決算発表が与える株価への影響
取引できる時間

基礎知識の有無は投資の成否を大きく左右します。ひとつずつ見ていきましょう。

株の価格は変動する

株価は市場における需要と供給のバランスによって決定されます。買いたいと考える投資家が多ければ株価は上昇し、売りたい投資家が増えれば下落するのが一般的です。

このため株価はつねに変動しており、かならずしも自分が希望する価格で売買できるとは限りません。

一時的に高騰した株でも、再び購入しやすい価格に下がるタイミングが訪れることが多いため、焦って高値で買わないことが大切です。

決算発表の前後は値動きが激しい傾向がある

企業の業績を示す決算は、多くの企業が3月末を本決算としています。決算発表は企業の業績の実態を表す重要な指標となるため、株価に大きな影響を与えます。

とくに決算発表日の前後では、業績予想と実際の結果の差異によって株価が大きく変動する可能性があるため、初心者の方は取引を避けたほうがよいでしょう。

株を買えるタイミングは決まっている

株式の取引時間は証券取引所によって定められており、誰でも好きな時間に取引できるわけではありません。取引時間が決まっていることから、市場が開始してすぐの時間帯や、取引終了が近づく時間帯は、とくに売買が活発化する傾向があります。

このような時間帯は値動きが激しくなりやすく、思わぬ価格で約定してしまう可能性があります。そのため、取引開始直後や終了間際の売買には十分な注意が必要です。

株の買いどきは?

株の買いどきは?

株式投資で利益を得るためには、適切な買いのタイミングを見極めることが重要です。企業の成長性や株価の動き、出来高の変化など、さまざまな観点から買いどきを判断しなければなりません。

ここでは、株式投資で利益を得るための具体的な買いのタイミングについて解説します。

株価の上昇が見込めるとき

株価の動きを観察していると、上昇トレンドの兆候があらわれることがあり、この時期は買いどきと考えられます。

株価の動きを分析する方法の一つが「移動平均線」という指標です。移動平均線は、一定期間の株価の平均値を示す線で、株価の大まかな傾向を把握するのに役立ち、短期線と長期線の2つを使って分析します。

とくに注目すべき指標の一つが「ゴールデンクロス」です。短期線が長期線の上に突き抜けることを指し、相場の上昇トレンドを示す代表的なシグナルとされています。

ゴールデンクロス

ただし、すでに株価が一定期間上昇を続けている場合には上昇の勢いが弱まっている可能性があります。この場合、さらなる株価上昇を見込んで購入するのは危険です。

株価が上昇傾向であっても、一時的に株価が下がるタイミング(押し目)を狙って購入するのが賢明でしょう。

企業の将来性が期待できるとき

企業の成長性を見極めることは、投資を判断する重要な指標です。企業のホームページに掲載されているIR (Investor Relations)情報から、以下の情報を得て総合的に投資判断を行います。
・企業の事業内容や今後の経営計画
・海外進出の予定
・業績の伸び
IRとは、企業の財務状況や経営状況などの投資判断に役立つ情報を、株主や投資家に向けて提供する活動のことです。企業の成長性を判断するうえで欠かせない情報です。

業界全体の動向や競合他社との比較なども参考に、企業が将来性のある投資対象かどうかを判断しましょう。

株の取引量が急増したとき

株式市場における株式が売買された数量(取引量)のことを「出来高」とよびます。

出来高が増加傾向にあるということは、その銘柄に対する市場の関心が高まっている証拠です。活発な取引が行われている目安であり、株価上昇の可能性を示唆するシグナルとなります。

ただし、出来高の増加だけでなく株価の動きや企業の業績など、ほかの要因と総合的に判断することが重要です。

移動平均線からマイナスに大きくかい離しているとき

チャート分析において重要な指標となる移動平均線は、一定期間の株価の動きを平均化した線です。株価が移動平均線から大きく下方にかい離している場合、その銘柄が短期的に多く売られている可能性を示し、買いの機会となる可能性があります。

移動平均線からマイナスに大きくかい離しているとき

ただし、株価の動きは複雑で、かならずしも一定の「適正価格」に戻るとは限りません。株価は企業の業績や需要と供給のバランスなどのさまざまな要因によって影響を受けるためです。

したがって、移動平均線から大きく下方にかい離しているという事実だけで投資判断を行うのは危険です。企業の財務状況や業界動向、市場環境など、多角的な視点から分析しましょう。

優待株の場合は優待を受けられるタイミングでも

株主優待や配当を目的とした投資の場合は、株式の受け渡し期間も考慮して、約定日から起算して3営業日目の権利確定日までに株式を取得する必要があります。そのため、権利確定日までの間に株価が下がったタイミングを狙って購入するのが効果的です。

現在の株価よりも安い価格で指値注文(売買値段を指定する注文)を入れ、指値注文の有効期限を長めに設定しておけば株価が下がったタイミングで自動的に購入できます。

優待や配当を確実に受け取りながら、できるだけ有利な価格での株式取得を目指せる方法です。

株を買うときの注意点

株を買うときの注意点

株式投資をはじめるにあたって、いくつかの重要な注意点があります。

複数の銘柄に分散して投資する
長期保有する
余剰資金で投資を行う
急騰している株は慌てて買わない
多方面から情報収集する

株を買うポイントをおさえられれば、より安定した運用が可能になるでしょう。

複数の銘柄に分散して投資する

投資リスクを軽減するためには、複数の銘柄に分散させて投資しましょう。

業種の異なる企業の株式を組み合わせたり、同じ業界でも複数の銘柄に投資したりすることで、特定の銘柄や業界の株価下落による損失を最小限におさえられます。

国内株式だけでなく海外株式にも投資することで、地域による経済変動のリスクも分散させることが可能です。

投資先を分散させることは、ポートフォリオ(金融資産の組み合わせとその比率)全体のリスクを低くでき、より安定した株式投資につながります。

長期保有する

株式投資において、短期的な値動きを予測することは非常に困難です。そのため、短期的な売買で利益をあげることは、経験豊富な投資家でも簡単ではありません

一方、長期保有の場合は日々の値動きにとらわれることなく、企業の成長とともに株価の上昇を期待できます。頻繁な売買による手数料負担もおさえることができるため、長期的な視点での投資が推奨されます。

余剰資金で投資を行う

株式投資はかならず当面使う予定のない「余剰資金」で行いましょう。生活に必要な資金を投資に回してしまうと、株価が下落した際に深刻な生活難に陥る可能性があるためです。

少額からスタートし、投資に慣れてきたら徐々に投資額を増やしていくことをおすすめします。また、一度に大きな金額を投資するのではなく、株価が下がったタイミングを見計らって少しずつ買い増していく方法も有効です。

近年では投資信託にポイント使用で投資できるようになり、よりリスクの少ない投資の入り口として活用されています。

急騰している株は慌てて買わない

株価が急激に上昇している銘柄には、短期的な利益を狙う投資家の資金が流入している可能性があります。しかし、その後に利益を確定するために売る人が増えると急激に株価が下落することがあります。

焦って相場の高いところで株式を購入(高値掴み)してしまうと、大きな損失を被る可能性があるため、株価の動きが落ち着くまで購入はせず、適切なタイミングで買うように心がけましょう

多方面から情報収集する

株式投資において、正確な情報収集は非常に重要です。
・企業のIR情報
・経済ニュース
・アナリストレポート
一つの情報源に偏ることなく多角的な視点で情報を収集し、総合的に判断することで、より的確な投資判断が可能になります。

株を始める際の証券会社の選び方

株を始める際の証券会社の選び方

株式投資を始める際、最初の重要な選択が証券会社の決定です。証券会社によって手数料や取引条件、サービス内容が大きく異なるため、自分に合った証券会社を選ぶことが成功への第一歩です。

初心者の方は、紹介する4つのポイントをおさえて証券会社を選択することをおすすめします。

手数料が安いところを選ぶ

手数料の設定は証券会社選びにおける重要な判断基準です。証券会社にこだわりがない場合は、取引手数料の安いところを選択することで、投資効率を高められます

たとえば、ネット証券は店舗を持たず人件費がおさえられるため、従来の対面型証券会社と比べて手数料が低く設定されています。

取引が活発になるほど手数料の差額は大きくなるため、長期的な投資を考える場合はとくに重要な基準といえるでしょう。

アプリなどの使い勝手が良いところを選ぶ

近年では、スマートフォンやタブレットを使った投資が一般的です。直感的な操作ができる使いやすいアプリを提供している証券会社を選ぶことで、投資活動がより快適になります。

とくに初心者にとって、操作が複雑だったり画面がわかりにくかったりするアプリは大きなストレスとなりえます。シンプルな仕様のアプリを提供している証券会社なら、気軽に投資をはじめられ、長く続けやすくなるでしょう。

すぐに取引を始められるところを選ぶ

投資のチャンスを逃さないためには、口座開設後すぐに取引をはじめられる証券会社を選びましょう。多くのネット証券では、口座開設の手続きが完了すれば、最短で翌日から取引を開始できるシステムを採用しています。

スピーディーに口座を開設し、すぐに取引が開始できる証券会社を選ぶことで、市場の動きに対応しやすくなり、投資の機会をしっかりつかめます。

1株から購入できるところを選ぶ

投資初心者や資金に余裕がない方にとって、1株単位での取引が可能な証券会社は魅力的な選択肢です。少額投資が可能な証券会社では「単元未満株」という形で1株からの取引を提供しています。

1株からの投資は大きな利益を期待することは難しいものの、投資リスクを最小限におさえられます。

投資の仕組みを学びながら実践的な経験を積むことができるため、初心者の方にとくにおすすめです。

株はリスクの少ないタイミングで無理なく購入しよう

株式投資を成功させるためには、適切な買い時を見極めることと、自分に合った証券会社を選ぶことが重要です。投資をはじめる際は少額から取り組み、複数の銘柄に分散投資することでリスクをおさえられます。

また、急騰している銘柄に飛びつくのではなく、株価が落ち着いているタイミングを狙って購入するなど、慎重な姿勢で臨むことが大切です。

余剰資金での投資を心がけて長期的な視点で運用することで、より安定した投資が可能になります。基本的な注意点をおさえ、自分のスタイルに合った投資を進めていきましょう。

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