【初心者向け】株式投資における基本!板の見方を徹底解説!

【初心者向け】株式投資における基本!板の見方を徹底解説!

株式投資において、板の見方を知っておくことは非常に大切です。ただ、初めて株の取引を行う人の中にはローソク足は知っていても板については知らない人も多く見かけます。

板は、その株の需要と供給を知るために重要なものですので、取引を始める前にしっかり理解しておくようにしましょう。

今回は板の見方を解説するとともに、板を見るうえで重要なポイントやよくある質問についても紹介します。これから株取引を始めようと思っている人はぜひ参考にしてください。

mokuji目次

  1. 株式における板の役割
    1. 板とは
    2. 板と呼ばれる由来
    3. 板を見ることの重要性
  2. 板の見方を解説する前に!株の注文方法をおさらい
    1. 指値注文
    2. 成行注文
  3. 【図解】基本的な板の見方
    1. 【中央】気配値(注文価格)
    2. 【左側】売り板
    3. 【右側】買い板
  4. 板の見方で注意するべきポイントは?
    1. リアルタイムの変化を板で捉える
    2. 見せ板に注意
  5. 板の見方に関するよくある疑問Q&A
    1. 板が厚い・薄いの意味は?
    2. 知っておきたい記号・表示は?
  6. 株価の板の見方を覚えて資産運用を始めよう!

株式における板の役割

株式における板の役割

ではまず、板とは何か、そして板を見ることの重要性について解説します。

板とは

株取引において、板とはその株の価格ごとに買い注文や売り注文がどのくらいあるのかについて一覧で表示されているもので、その情報は証券取引所に出された売り注文や買い注文の価格および数量がリアルに反映されています。

また、板だけでなく「板情報」や「気配」、「気配値(けはいね)」と呼ばれることもあります。気配値とは、売り注文・買い注文に置ける指値です。

板を見ることで注文価格である気配値や売り注文・買い注文の数量が把握できます

板と呼ばれる由来

板と呼ばれる由来は、昔の証券取引所の立会場(会員が一定の時間に集まって売買を行う場所)にボールドと呼ばれる黒板にチョークで銘柄ごとに売買注文を書いていたことにあります

立会場では証券会社の社員と株取引の注文の仲介業を行う会員によって売買が成立していました。昔の証券取引所の映像では、多くの人が指でサインを送り売買を成立させている姿が見られます。

現在ではシステム化され、立会場に表示されていた株価が電動の掲示板になったことで、より見やすくなるとともに、立会場にいなくても証券会社が提供するツールを利用し、誰でもインターネット上で見られるようになっています

証券会社によって提供されるツールは異なりますが、アプリをダウンロードすることで、スマートフォン上でもリアルに板情報を見ることができます。

株式投資を始めるにあたり、どの証券会社で口座を開設するかの判断の1つにツールの見方や使いやすさが挙げられます。口座を開設する証券会社に悩んでいる人は、以下の情報も参考にしてください。

板を見ることの重要性

板は3つの列で構成されており、左側にはその株式の銘柄の売り注文の数量が、そして右側には買い注文の数量が表示されています。真ん中に表示されているのは気配値で、気配値をみることで今売買できる株価と株数が分かります

つまり、板情報を見ることで、いくらで売れる・買えるかといった売買の目安がある程度把握できるのです。

例えば、現在の価格より下に大口の注文が入っている場合、底堅い状況にあるといえます。
仮にある会社の株式を800円で購入したいと思っていても、その前の板情報で800円の買い注文が4,000株分入っており、800円の売り注文が入っていない場合、取引が成立せずその時点では800円で購入できません。

どうしてもその株を買いたければ最低でも810円の指値で買い注文を出さなければ取引は成立しないことになります。
このように板には株を注文する際にヒントとなる重要な情報が表示されています。もし板がなかったら、いくらで注文すればすぐに売買が成立(約定)するのか分からない状態になってしまいます。

そのため、株取引を行うにあたっては、板の見方をしっかりと理解しておきましょう。

板の見方を解説する前に!株の注文方法をおさらい

板の見方を解説する前に!株の注文方法をおさらい

板の見方を解説する前に、まず株の注文方法について理解しておきましょう。株の注文方法には次の2種類があります。

指値注文
成行注文

以下ではそれぞれについて解説します。

指値注文

指値注文とは、その株を購入もしくは売却する際に「この値段で買いたい・売りたい」という金額を決めて注文を出す方法です

注文を行う際には指値を選び、希望する価格と購入もしくは売却する株数を入力します。

買い注文の場合、指値と同じ価格もしくは指値よりも低い価格で取引が成立しますし、売り注文の場合は指値と同じ価格もしくは指値よりも高い価格で取引が成立します。

指定した価格や株数によっては、注文時に指定した取引期間のうちに約定しない可能性もあります。その場合、注文は自動的にキャンセルされ、失効扱いになります

成行注文

成行注文とは、指値とは逆で、いくらでもいいから購入もしくは売却したいとして、価格を決めずに注文を出す方法です。

成行注文の際には、成行を選び、購入もしくは売却する株数を入力するだけで注文は終了です。

成行注文は指値注文よりも優先的に取り扱われるため、早く約定したいと考えている人に向いています。ただ、思ったよりも高い金額で購入もしくは安い金額で売却する可能性がある点には気をつけておきましょう

【図解】基本的な板の見方

【図解】基本的な板の見方

では、基本的な板の見方について、図を用いて説明します。

基本的な板の見方

【中央】気配値(注文価格)

参考画像の中央「1.気配値(注文価格)」のところには指値注文の価格が並んでいます。そして、気配値のすぐ下の「4」の箇所には「成行」と表示されており、株式の取引開始前(寄り付き前)に成行注文の買数量と売数量が分かる仕組みになっています

取引が始まり、注文が入ると「3」の買数量や売数量が点滅します。特に注文数量が大きい銘柄は活発に点灯し、取引が活発に行われていることが分かります。

【左側】売り板

板の左側には売数量(売り注文の数量)が表示されており、売数量ではなく売気配株数と書かれていることもあります。

参考画像の「2」をみると、1,972円の左側には7,400と表示されています。このことは1,972円でこの銘柄を売りたい人の注文合計が7,400株あることを示しています。

さらに、「4」の成行の下にOVERと記載され、その左に231,000と表示されています。これは1,981円以上の指値で売りに出している人の合計株数が231,000株あるということです。

【右側】買い板

右側は買い板とも呼ばれ、買い注文の数量(買数量)が表示されています

参考画像「2」をみると、1,970円の右側には5,900と表示されています。つまりこの銘柄の株式を1,970円で買いたいという人の注文合計が5,900株あるということです。

そして気配値(注文価格)の一番下にUNDERと表示されています。これは1,961円以下で買いたいという注文を出している人の総株数が150,000株あることを表しています。

また、参考画像には載っていませんが、売り板や買い板の数字の前に特別な文字が記載されるケースがあります。その文字とは「」「」「」の3つです。
」は売り注文が多すぎ、その結果取引が成立しない場合に表示される文字で、仮に参考画像のなかの売り板で、1,976円で11,200株の注文がでている場合に、同じ1,976円で3,000株の買い注文があるときは、売り注文が多い特別売り気配の状態を意味する「特」が売り板の11,200の後ろに「特」が表示されます。

反対に買い注文が多すぎるときも同様です。特別買い気配の状態を意味する「特」が数字の前に表示されます。

株式取引には値幅制限が設けられており、その上限を意味するストップ高下限を意味するストップ安になった場合にも表示されます。
」は取引の最初の値が決定される前の気配のことで、売り注文と買い注文の需要が一致す売る価格になるよう、売り板と買い板のそれぞれの数字の前後に表示されます。これらの文字は売り板の場合は数字の後に、買い板の場合は数字の前に表示されることも覚えておきましょう。
最後の「」は直前の気配値(注文価格)における更新値幅の2倍を超える注文価格が出された場合に表示されます。更新値幅は気配値によって決まっており、それを越えた場合はすぐに取引を成立させるようなことはせず、1分停止させて反対の注文を待ちます。そして、それでも取引が成立しない場合は特別気配となります。
また、株の取引には「価格優先の原則」と「時間優先の原則」があります。

価格優先の原則とは、売り注文(指値)の場合、もっとも高い値を付けた注文から優先的に成立させるというもので、買い注文(指値)だと一番安い値を付けた注文が優先されます。さらに、指値よりも成行のほうが優先されることになっています

時間優先の原則とは、同じ値段で注文が入った場合、先に注文した人の取引を優先させるというものです。

板の見方で注意するべきポイントは?

板の見方で注意するべきポイントは?

ここまで、板の見方について解説しましたが、板を見るうえでさらに注意すべき点があります。主な注意点には以下のものがあります。

リアルタイムの変化を板で捉える
見せ板に注意

リアルタイムの変化を板で捉える

株取引では全ての銘柄に板があり、そしてリアルタイムで更新されます。特に取引が活発な銘柄だと秒単位で表示が変わるため、気配値に対する買い注文や売り注文が間に合わないケースも考えられます。

最初は板の動きについていくのがやっとの状態でも、見慣れていくうちに自分の希望価格で約定できる可能性が高まります。慣れるまでには時間がかかるかもしれませんが、まず見方を理解しておくことで慣れるまでの時間を短縮できます。

株取引はタイミングが重要ですので、リアルタイムの変化をきちんと捉えられるようになるよう日頃から心がけておきましょう。

気になる銘柄があるなら、毎日その銘柄の板情報を確認することも大切です。

見せ板に注意

買い方および売り方が多くの注文が動いているように見せるために架空の注文を出すことを見せ板といいます

例えば買いたい株がある場合に、現在の気配値よりも低い価格で大量の指値注文を出して他の買い注文を誘い、多くの注文が動いているように見せ、相場の強さを印象づける方法です。

この見せ板という行為は禁止されています

板の見方に関するよくある疑問Q&A

板の見方に関するよくある疑問Q&A

最後に板の見方に関するよくある疑問について、Q&A形式で紹介します。

板が厚い・薄いの意味は?

板の厚さは注文数量によって表現が異なります。一般的には注文数量が多い場合に板が厚いといい、逆に注文数量が少ないときは板が薄いといいます。

知っておきたい記号・表示は?

板には、さまざまな記号が表示されます。記号は証券会社によって異なりますが、意味はほぼ同じです。また、これらの記号や表示は売り板の場合は数字の後に、買い板の場合は数字の前に表示されます。

「特」「前」「連」については上で述べたとおりですが、他にも「S」、「A」、「K」、「」、「」などがあります。
S」はストップ高やストップ安になった場合に表示されるもので、「A」は注意喚起、「K」は連続約定気配です。
また、取引開始前の気配値には「」、取引終了時の気配値には「」と表示されることもあります。さらに、特別約定後の気配を「」、一般気配を「」や「」で表示するケースもあります。

記号や表示がどのような意味を持つのかについては、利用している証券会社のツール内で確認しておきましょう。

株価の板の見方を覚えて資産運用を始めよう!

株式投資を行ううえで板の見方を理解しておくことは、自分の希望どおりの取引を成立させるためにも重要なことです。株の意味や見方を理解したうえで、板の見方に慣れておくようにしましょう。

また、板の表示は証券会社によって微妙に異なりますし、パソコンでは表示されるもののスマートフォンのアプリ上では表示されない記号などもありますので注意が必要です。

板の見方を正しく理解したうえで、ツールが使いやすい証券会社で口座を開き、株取引を始めるようにしましょう。

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