デイトレードとは?銘柄の選び方や取引のコツを解説
本記事では、デイトレードの基本的な概要からメリット・デメリット、初心者に適した銘柄の選び方や取引のコツをわかりやすく解説します。
また、成功するための心構えやリスク管理の重要性についても触れているので、デイトレードを始めたいと考えている方、自分に合った投資スタイルを見つけたい方はぜひ参考にしてください。
目次
デイトレードとは
デイトレードは、同じ日に買付と売却を行い、日をまたいで株を保有しないのが特徴です。マーケットが開いている時間内で完結する取引を行うため、overnight(一晩)のリスクを避けられます。
デイトレードに似た短期売買の手法として、数秒から数分単位で取引を行う「スキャルピング」 や、数日間ポジションを保有する「スイングトレード」 などがあります。
これらと比べると、デイトレードは1日という時間軸の中で、相場の変動を捉えて利益を得る手法だと位置づけられるでしょう。
デイトレードのメリット
・短期間で利益を得られる可能性
・資金を効率的に使える
・市場の動きを素早く反映できる
以降では、それぞれについて解説します。
短期間で利益を得られる可能性
さらに、1日の取引時間内で完結するため、長期保有と比べて予期せぬ大きな損失のリスクも抑えられるでしょう。
相場全体のトレンドや企業業績への依存度が低い点も、デイトレードの特徴といえます。日本のマーケットが閉まっている時間帯に発表される経済指標や海外市場の影響を受けにくいため、より安定した取引ができるでしょう。
資金を効率的に使える
例えば、朝に株式を購入して午前中に売却し、その資金を使って午後に別の銘柄の取引を行うといった運用が可能です。
短期間で取引を完結させれば、限られた投資資金を最大限に活用できるでしょう。長期投資では資金が固定されてしまいますが、デイトレードでは資金を何度も回転できるため、少額からでも複数の取引機会が得られるのです。
市場の動きを素早く反映できる
デイトレードのデメリット
・配当などを得られない場合がある
・短期間で大きな損失を被る可能性がある
・精神的な負担が大きい
それぞれ解説します。
配当などを得られない場合がある
株式投資における配当金は、決められた基準日に株式を保有しているのが条件です。デイトレードでは短期売買が基本となるため、この条件を満たすのが難しくなるでしょう。
短期間で大きな損失を被る可能性がある
長期投資と比べて1回あたりの損失は限定的かもしれませんが、取引頻度が高いため、累積すると大きな損失につながる可能性があるのを認識しておく必要があります。
精神的な負担が大きい
売買を繰り返すストレスや、判断の難しさから生じる心理的プレッシャーは、デイトレーダーにとって大きな課題となります。
また、ルールに従って淡々と売買を繰り返す必要があるため、単調な取引の繰り返しに耐えられる強い忍耐力や精神力が必要不可欠です。
デイトレードを始めるための準備
ここでは、初心者が特に押さえておくべき準備のポイントを解説します。
必要な資金の目安
取引に慣れていない初心者は、まずは投資の仕組みを理解し、実際の相場の動きを体感するのが重要です。小さな利益を確実に積み重ねながら、徐々に取引金額を増やしていく方法が、安全な投資の第一歩となるでしょう。
証券口座の開設
デイトレードは1日に複数回の売買を行うため、取引にかかる手数料が安い証券会社を選択するのが望ましいでしょう。一般的にネット証券は、従来の証券会社と比べて手数料が安く 設定されています。
取引金額によって手数料も変動するため、各証券会社のウェブサイトで詳細な手数料体系の確認をお勧めします。また、取引ツールやアプリケーションの使いやすさも、重要な選択基準の一つとなるでしょう。
初心者が試せる練習方法
実際のトレードを始める際は、最初は少額で取引を行い、売買するタイミングのルール化が重要です。
デイトレードに適した銘柄の選び方
以下では、初心者がデイトレードを始める際に押さえておくべき銘柄選びのポイントを解説します。
出来高が多い銘柄
流動性の高い銘柄では、売りたい時に売れない、買いたい時に買えないといった状況を回避できるでしょう。このため、デイトレードで銘柄を選ぶ際は、時価総額が1,000億円以上の銘柄が推奨されます。
出来高の多さは、取引の機会を確保し、スムーズな売買を可能にする重要な要素といえるでしょう。
ボラティリティ(価格変動)が高い銘柄
ただし、新規公開株(IPO)や、上場したばかりの銘柄は、株価が乱高下しやすく、初心者には向いていません。
トレンドが明確な銘柄を選べば、売買のタイミングを判断しやすくなるでしょう。ボラティリティが高すぎる銘柄は、予期せぬ価格変動のリスクが高まるため、適度な変動性を持つ銘柄の選択が賢明です。
ニュースサイトや決算情報を参考にする
特に日本株の場合、豊富な銘柄数と情報量があり、投資判断の材料を得やすいのが利点です。また、権利確定日に向けた株価の動きなど、イベント要因による変動も取引機会として活用できます。
初心者が避けるべき銘柄の特徴
・流動性が低い銘柄
・突発的な要因で値動きが読みにくい銘柄
それぞれについて解説します。
流動性が低い銘柄
デイトレードでは取引のタイミングが重要ですが、流動性の低い銘柄は、注文を入れても約定するまでに時間がかかる場合も少なくありません。
また、時価総額が小さすぎる銘柄も、少額の注文でも株価が大きく変動する可能性があり、安定した取引が難しくなります。特に初心者は、時価総額1,000億円以上の銘柄から選ぶのが良いでしょう。
突発的な要因で値動きが読みにくい銘柄
これらの銘柄は、短期間で大きな価格変動を示す場合があり、経験の浅い投資家にとっては予測が難しい展開となりやすいでしょう。
バイオ関連やIT関連などの銘柄も、新薬の開発状況や新製品の発表など、予期せぬニュースによって株価が大きく変動する場合があります。
デイトレードで成功するための取引のコツ
ここでは、デイトレードで成功するために重要なポイントを解説していきます。
テクニックを活用する
チャートを活用したテクニカル分析や、企業のニュースなどを基にしたファンダメンタル分析を組み合わせれば、より精度の高い投資判断が可能になるでしょう。
マーケット全体の動向は、デイトレードの判断材料としてさほど重要ではありませんが、1日の中での売買タイミングを見極める技術は必要不可欠です。相場の短期的な動きを分析し、適切なタイミングで売買を行うスキルを磨いていくのが重要といえるでしょう。
リスクを抑えるための損切りと利益確定
予想と違う方向に相場が動いた場合は、早めに損切りを行い、損失の拡大を防ぐのが賢明です。利益確定においても同様に、事前にルールを決めておけば、過度な欲を抑え、着実な利益確保が可能になるでしょう。
自己資金の範囲内で投資する
投資初心者は、まずは少額から始めて、取引に慣れていくのが大切です。経験を積みながら徐々に取引金額を増やしていけば、安全な投資を実現できるでしょう。
感情をコントロールするための心構え
取引にストレスを感じる場合は、一度取引を休止するなど、自身の精神状態に合わせた調整も必要です。忍耐力を持って、単調な取引を継続できる精神力を養うのが、長期的な成功につながるでしょう。
損切りルール、利食いルールを決めて守る
ルールは、自身のリスク許容度や投資スタイルに合わせて設定し、一度決めたルールは必ず守るという姿勢が重要です。特に損切りのルールは厳守し、「もう少し様子を見よう」という誘惑に負けないのが、デイトレードでの成功につながるでしょう。
デイトレードの知識を深め、自分に合った投資スタイルを見つけよう
まずは少額から始めて、取引の経験を積み重ねながら、自分に合ったトレードスタイルを見つけていくのが重要になります。デイトレードの基本を理解し、リスク管理を徹底すれば、安定した利益を目指せるでしょう。
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