専業主婦でも退職金!? “iDeCo(イデコ)”に加入するメリット

個人型確定拠出年金へ“加入する意味”とは [拡大する]

個人型確定拠出年金へ“加入する意味”とは

 今年の法改正で、今まで個人型確定拠出年金(愛称「iDeCo」イデコ)への加入資格がなかった専業主婦にも、枠が拡がった。加入することで、専業主婦に何かメリットはあるのだろうか。収入のない専業主婦だからこそ重視したい個人型確定拠出年金へ“加入する意味”を探った。

■加入者枠の拡充で資産の持ち運びが可能に

 これまでは、結婚を機に企業年金制度のある会社を辞めて専業主婦になる場合、企業年金の受け皿がなく、積み立てを続けられなかった。それが今年からは、退職後も企業年金の資産を個人型確定拠出年金に移して、自分で積み立てを続けることができるようになった。大切な将来のために、資産の運用を途切れず続けられるようになったのは、収入が途絶えてしまう主婦にとって朗報といえる。

 また、確定拠出年金から確定給付企業年金への持ち運びも可能となった。企業の規約によっても異なるが、専業主婦から社会復帰をする場合も、個人型確定拠出年金の資産は、確定給付企業年金であれ、企業型確定拠出年金であれ、企業年金に引き継ぐことができる。

 結婚して退職、出産・子育てを経験し、落ち着いたので社会復帰を果たすなど、ライフステージによって職業が変化しやすい女性にとって、使い勝手の良い資産形成の手段となった。

■主婦でも退職金が用意できる

 専業主婦にとって個人型確定拠出年金の大きなメリットの1つが、働いていなくても退職所得控除が利用できる点だ。本来、退職金をもらうことのない主婦や自営業者は、退職所得控除を活用するすべがない。しかし、個人型確定拠出年金に加入すると、その加入期間が勤続年数と同様にカウントされ、退職所得控除が適用される。

 仮に、30歳から60歳までの30年間加入したとしたら、退職所得控除額は国税庁の定めた計算式「800万+70万円×(拠出年数−20年)」(図表1参照)に当てはめると、1500万円となる。専業主婦の拠出限度額である月額2万3000円を30年間積み立てたとしても、2万3000円×12ヶ月×30年=828万円となり、控除の枠に収まるので、元本の全額を非課税で受け取ることができる。

 「自分で積み立てたお金なのだから、全額そのまま受け取れるのなんて当たり前だ」と思うかもしれない。しかし、給与や退職金、保険金などをもらったり、祖父母からの贈与を受けたりした際、どのような形であれ「お金を受け取る」行為には、所得税や贈与税など税金が必ず付いてまわる。「タダ」でお金を受け取る機会は実に限られているのだ。

■収入のない主婦には節税メリットは少ない

 専業主婦にも受け取り時の節税メリットがあるのは先述した通りだが、注意が必要なのは拠出時の節税メリットだ。個人型確定拠出年金は、掛金の分だけ所得控除されるのだが、収入がない主婦や年収103万円以下のパート主婦は、そもそも所得控除の対象となる所得がない。拠出時は節税メリットが受けられないということだ。

 また、夫の所得控除を使えると勘違いしがちだが、これも適用外となる。配偶者控除で夫の所得税や住民税が安くなったり、社会保険料が免除されたり、会社員の妻は何かと優遇面が多いので、なんとなく個人型確定拠出年金の控除も合算できそうな気がしてしまうが、適応されるのは自身としての所得のみなので注意しよう。

■自分のための退職金を用意しよう

 拠出時のメリットはないが、運用中の利益非課税と、受け取り時の退職所得控除や公的年金等控除のメリットは他の人同様に受けることができる。そして何より、専業主婦が個人型確定拠出年金に加入する意味は、自分名義の資産が用意できることにある。今後、公的年金は縮小されるかもしれないし、夫に万が一のことがあるかもしれない。そんな時、減額されたり受け取れなくなったりせず、確実に自身の資産として守られるので、頼りになるのは間違いない。積立金額は、月5000円から1000円単位で設定できる。

 今後、再び働きに出る予定があるのなら、なおさら早いうちに始めておくのが得策だ。頑張って拠出を続け、「専業主婦でも退職金」を実現できるように対策を取ろう。

(マネーライター・永井志樹子)

>> 賢く投資するなら必見!? 「取引手数料」の満足度が高い【ネット証券】を発表

>> デキる主婦は始めている!? スキマ時間で『おうちネットトレード』

■禁無断複写転載
オリコン顧客満足度ランキングの著作権その他の権利は、株式会社oricon MEに帰属していますので、無断で番組でのご使用、Webサイト(PC、モバイル、ブログ等)や雑誌等で掲載するといった行為は固く禁じております。