桐谷さんも“優待ブーム”を実感「優待を付ける企業が着実に増えている」
株主優待、実施企業は1000社以上! 桐谷氏が語る“優待ブーム”の現状
『カゴメ』の株主数は、株主優待を実施する2001年9月以前は6500人ほどだったが、“株主優待効果”で株主数が着々と増え、2013年9月現在で19万人を超えているという(詳細はカゴメホームページを参照)。優待を付けることで(1)長期保有の株主が増え、(2)株価が安定し、(3)株価下落が起きにくい、業績が安定するなどの好循環が生まれ、株主と投資家が“WIN-WIN”の関係になれる仕組みだ。
桐谷氏にとって、優待利回りが1番良いのは自社の料理を提供する「飲食店」であると明かす。優待品としてお米などが送られてくる場合は、配送料がかかるため優待利回りは少し下がるが日々の食費を節約できるなど、それぞれに検討ポイントがあるとし、「配当利回りが良く、お気に入りの優待がもらえる企業を見つけて、バランスの良い少額分散投資を」とアドバイス。今の株価を鑑みて「株は、とにかく安い時に買うことです」と、投資初心者に株の心得を説いた。
投資初心者や少額投資家の取引を活発化させた「ネット証券誕生」
ネット証券誕生以前は、1回の取引や資金の出し入れでも高額な取引手数料がかかり、名義書き換えなど手間がかかる作業が多く、買い時、売り時を逃したこともあったと当時を振り返る桐谷氏。しかし、2008年に株が電子化して以降は、取引手数料も100円台と劇的に変化。中には100円以下の会社や、桐谷氏も愛用している『松井証券』のように“1日10万円以下の取引なら無料”など、ネット証券誕生は、投資家たちにとってさまざまな不便を解消し、少額投資家でも恩恵が受けられるような取り組みを行っていることを解説した。
さらに口座開設の際には「お得なキャンペーンを上手に活用するのも賢い方法」と述べ、キャッシュバックや友達紹介での現金プレゼントなど、各社が展開するキャンペーンをチェックしておくことも、賢い投資家になるための戦略の1つとアドバイス。
「IRフォーラム2014東京」は、企業のコンサルティング事業やIRサイト作成に携わっている株式会社マジカルポケット主催の個人投資家向けイベント。主催の平田代表によると、同イベントへの参加者は昨年よりも増え、若手投資家も増加しているという。会場内には40企業の展示ブースが設置され、企業主催のセミナーのほか、小学校高学年向けのミニセミナーなども開催され、幅広い年代層が投資に関する知識を増やしていた。