ネット証券で株を売る時に覚えておきたい注文方法と上手な売り方

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 ネット証券で買った株は、いつか売る時がやってきます。証券会社の店頭窓口やコールセンターなら、わからないことがあっても担当者がフォローしてくれますが、パソコンやスマートフォンで取引するネット証券の場合は、すべて自分の判断で売らなければなりません。何の知識も無ければ、損をする売り方をしてしまい後悔することもあるでしょう。

 株を上手に売るには、手順や注文方法を知るだけでなく、タイミングも重要です。時には損失を拡大しないために売る場面もあります。それぞれに適した注文方法を知っていれば、常に株価を気にしてパソコンやスマートフォンに張り付いていなくても安心です。上手に活用すれば、より確実に利益を確保できるでしょう。

 まずはネット証券で株を売る際に最低限抑えておきたいポイントと、注文方法、利益を出すためのコツについて紹介します。

ネット証券で株を売ってからお金が振り込まれるまでの手順と流れ

 ネット証券にログインすると、口座管理や残高照会のページに、保有している株の一覧が表示されます。銘柄ごとに「売却」のボタンがあるので、どの銘柄をいくらで何株売るのかを指定します。パソコンやスマートフォンがあれば取引ができます。

 店頭窓口やコールセンターと違って、インターネットからなら、メンテナンスの時間を除いて、基本的にはいつでも注文を受け付けています。曜日や時間の制約を受けないのは、日中働いている人にとって大きなメリットです。ただし、実際の取引は各証券取引所が定めた時間内に行われます。例えば、東京証券取引所に上場している銘柄なら、平日の9時から11時30分まで(前場)と、12時30分から15時まで(後場)です。

 注文が成立して「約定」すれば、「約定代金」から手数料を引いた金額がネット証券の口座に振り込まれます。売れてすぐではなく、約定日から数えて「4営業日後」です。ネット証券によっては「日計り」と言って、売れた直後から「約定代金」を当てにして他の銘柄を買えるサービスもあります。

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「指値注文」と「成行注文」、2種類の売り方を上手に活用しよう

 株を売る時の注文方法は、大きく分けて「指値注文」「成行注文」の2種類があります。どちらも、「同じ株価」に売りたい人と買いたい人がいて初めて注文が成立します。

 「指値注文」とは、売る時(または買う時)に自分で株価を指定できる方法です。株価が指定以上の株価になった時、注文が実行されます。ネット証券によっては1回の注文で、当日だけでなく1ヶ月ほど注文が有効になるところもあり、毎日手続きする必要はありません。

 指値注文は約定代金が決まっているので、利益の計画を立てやすいのがメリットです。しかし、目標の株価に達しない限りは注文が成立しないので、売り時を逃してしまうデメリットがあります。たとえ目的の株価に達しても、売り注文が集中していると、注文した順番に成立するので、自分の番が来る前に買いたい人が途切れるかもしれません。

 一方、「成行注文」とは、株価を指定しないで売り買いする方法です。注文を出すと、買いたい人がいる株価で約定しますが、いくらで約定するかは事前にわかりません。特に売りが殺到していて急に値下がりしている時は、株価が数円単位で動くため思った以上に低い株価で約定する場合があります。

 しかし、指値注文よりも成行注文が優先されるので、急いで株を手放したい時や換金したい時に向いている方法です。状況に応じて指値注文と使い分けると良いでしょう。指値注文の中には、指定した株価以下になったら実行される「逆指値注文」があります。例えば株を買ってみたものの、予想に反して値下がりすると損失が出ます。けれども、いつか値上がりするかもしれないと考えると、自発的に損切りするのは難しいものです。

 あらかじめ「逆指値注文」をしておけば、その株価になった時、自動的に約定するので損失の拡大を防げます。条件付注文やOCO(One side done then Cancel the Other order)注文のように、指値注文と同時にすることも可能です。どちらか片方が約定すれば、もう片方は自動的に取り消されます。

利益を大きく、損失を小さくする売り方のコツやポイント

 株をいつ売るのか、最適なタイミングを見定めるのはプロでも難しいものです。いくらでも上がる可能性があり、反対に下がって戻らない恐れもあります。

 株の売り方には、利益を出す2種類の方法があります。「値上がり益(キャピタル・ゲイン)」と「配当(インカム・ゲイン)」です。値上がり益は短期間の保有でも得られますが、確実性はありません。配当は株を長期間保有しないと権利が発生しませんが、その会社が利益を出している限り手に入ります。

 1回の配当は値上がり益に比べると微々たるものです。けれども積み重ねていけば、値下がりの損失をカバーできるほどの利益になります。また、会社が成長を続けていけば、株価が2倍以上になることも珍しくありません。そう考えると、株は長期間保有するのが望ましいと言えます。

 株を買う時には、会社情報や株価のチャートから、10〜20年後先の動きを予想して銘柄を選びましょう。「PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)」や「PBR(Price Book-Value Ratio:株価純資産倍率)」、「ROE(Return On Equity:自己資本利益率)」などの指標から期待される株価の見当はつくはずです。まずは目標値を目指して保有し続けましょう。

 目標の株価に達したら全部売るのが原則ですが、まだ値上がりや成長の伸びしろがあるようなら、一部を残してさらに上値を追う方法もあります。失敗すると利益を減らしてしまうので、残す株数は半分以下に抑えた方が良さそうです。

 また、期待とは裏腹に値下がりしたり、会社の方針や指標に大きな変化が見られたりしたら売り時と言えます。その時点で、買った時の予想が通用しなくなるからです。利益が出ていれば問題はありませんが、損をしている時は判断に迷います。損切りした直後に株価が回復するということは、よくあるからです。けれども株を保有している間は、その分の資金を自由に使えません。たとえ株価の上昇を期待できる銘柄がほかにあっても、黙って見ているしかないのです。損切りして買っておけば、利益を出せて損失をカバーできる可能性があります。

 株の値上がり益を確定させるには、売らなければなりません。だからこそ、売り方を正しく理解する必要があります。指値と成行、逆指値の間違い、株価や株数の入力ミスなどで、思わぬ損失を出す場合があります。ネット証券での操作ミスによる損失は自己責任となってしまうので、売り方を正しく理解したうえで注文しましょう。

 株で失敗するのは怖いですが、完全に防ぐのは難しいものです。失敗に気づいた時点で損切りできれば、ダメージを最小限に抑えられるでしょう。一度の取引ですべてを失うことは特に避けるべき事態です。インターネットからの注文は、自分の判断が何よりも大事です。「利益は大きく、損失は小さく」を常に心がけて売れば、目標額に到達しやすくなるでしょう。
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