受け取り方で控除の種類が変わる!? 個人型確定拠出年金の節税メリット

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【図表1】公的年金等に係る雑所得の計算方法

 個人型確定拠出年金(愛称「iDeCo」イデコ)で積み立て運用してきたお金は、60歳を過ぎると受け取り開始となる。個人型確定拠出年金では、受け取り方を決めることができ、税の優遇もある。受け取り方の違いでどのような節税メリットがあるのか解説していく。

■受け取り方によって控除の種類が変化

 個人型確定拠出年金の受け取り方には、「年金」と「一時金」がある。「年金」を選ぶと、あらかじめ指定した期間、年金のように受け取ることができる。一方の「一時金」は、一括で受け取る方法だ。金融機関によっては併用も可能となっている。なお、年金として1回に受け取る額は、「均等払い」や割合指定が選べる「分割取崩年金」、生命保険を利用した「確定年金」など、どの方式を選ぶかによって異なる。

 「年金」と「一時金」の、どちらの受け取り方でも所得控除できるのだが、所得の名目と適用される控除の種類が変わる。年金の場合は、雑所得として「公的年金等控除」、一時金の場合は退職所得として「退職所得控除」が適用される。

■控除額の計算方法

【年金で受け取る場合】
 年金として受け取るならば、「(公的年金等の収入金額の合計額)×(割合)−(控除額)」が課税対象となる(図表1参照)。例えば、65歳以上の人で「公的年金等の収入金額の合計額」が350万円の場合、公的年金等に係る雑所得の金額は「350万円×75%−37万5000円=225万円」となる。また、65歳未満なら年間70万円まで、65歳以上なら年間120万円まで税金はかからない。

【一時金で受け取る場合】
 一時金としての控除額は、拠出期間が2年以下の場合は80万円、2年超20年以下は「40万×拠出年数」、20年を超える場合は「800万円+70万円×(拠出年数−20年)」と、拠出期間に対して退職所得控除額が変わる(図表2参照)。例えば、個人型確定拠出年金に加入して30年間拠出した場合の控除額は、「800万円+70万円(30年−20年)=1500万円」となる。この場合、控除額の上限は1500万円なので、控除額以下ならば非課税で全額受け取れる計算だ。退職所得は、リタイア後の資金として重要であるため、もともと税の負担は軽くされており、控除額を超えた場合でも課税対象となるのは超えた金額の2分の1のみとなる。ただし、それぞれ公的年金や退職金との合算であることに注意しよう。

 特に、退職所得控除は大きい額になるため、退職金が少ない人や、もともと退職金のない自営業者や主婦は、全額非課税で受け取れる可能性も高い。もし非課税枠をオーバーしても、併給可能な金融機関なら、一時金と年金に分散すると税が減る場合もあるので、受け取り方は最善の方法を選びたい。長年の運用で成長させたお金が目減りしないよう、非課税枠を利用して上手に受け取ろう。

(マネーライター・永井志樹子)

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