ネット証券のシェアを比較!おすすめの人気証券会社はどこ?

ネット証券のシェアを比較!おすすめの人気証券会社はどこ?

証券会社を選ぶ上で重要なポイントの一つが、業界内でのシェア。大切な資産を運用するためにも、よく利用されている証券会社の方が、安心感が生まれます。今回は、主要なネット証券のシェアについて比較してみましょう。
市川雄一郎

監修者 市川雄一郎

保有資格:CFP(R)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)

ネット証券のシェア比較

ネット証券は、インターネットの普及の中で店頭証券に比べて着実に勢いを増しています。証券会社は自分の大切な資産を預ける先なので、信頼感こそが大切です。シェアが高いということは、その証券会社が信頼を得られている証といえます。それでは、ネット証券でシェアを比較していきましょう。

今回は、現在業界上位に位置するSBI証券・楽天証券・松井証券・マネックス証券・auカブコム証券・GMOクリック証券の6つについて比較を行います。比較するポイントは、「口座開設数」と「営業収益」です。

口座開設数

まずは「口座開設数」です各社の開設数とシェアは以下のようになっています。口座開設数は各社の決算報告資料や月次の開示情報を参照しています。

証券会社名

口座数

SBIグループ
(SBI証券、SBIネオモバイル、SBIネオトレード、FOLIOを含む)

1,1063万  
※2023年9月末時点

楽天証券

924万  
※2023年6月末時点

松井証券

149万  
※2023年9月末時点

マネックス証券

225万 
※2023年11月末時点

auカブコム証券

163万 
※2023年11月末時点

GMOクリック証券

52万 
※2023年11月末時点

※各社の決算報告資料や月次の開示情報を参照。最新の情報は各社公式WEBサイトをご確認ください。なお、SBI証券単独口座開設数は非開示のため、SBIグループの情報を掲載しています。

これまでもネット証券会社でトップのシェア率を占めていたSBI証券、楽天証券。SBI証券は2023年9月30日より、楽天証券は2023年10月1日より取引手数料無料化を導入。これをきっかけにさらにシェアを伸ばしています。

営業収益

次に「営業収益」です。下の表は、2024年3月期第2四半期決算短信(2023年4月1日〜2023年9月30日)の各社営業収益をまとめています。

■各社の営業収益【2024年3月期第2四半期決算短信(2023年4月1日〜2023年9月30日)】

本年度

昨年度同時期

昨対比

SBIグループ(SBI証券、SBIネオモバイル、SBIネオトレード、FOLIOを含む)

574,825

448,155

128%

楽天証券

59,690

47,428

126%

松井証券

19,086

14,920

128%

マネックス証券

44,886

39,024

115%

auカブコム証券

11,394

10,033

114%

※各社公式WEBサイトを参照。単位は100万円。なお、楽天証券は2023年12月期第3四半期決算短信に掲載の2023年4月〜2023年9月の連結業績を参照。

営業収益に関しては、ほぼ全てのネット証券で増収しており、ネット証券の勢いがうかがえます。

各社の営業収益を見ると概ね口座開設数のシェア率と連動しています。SBIグループ(SBI証券、SBIネオグループ、FOLIO含む)が圧倒的なトップを誇り、それに楽天証券が続きます。さらにその後にマネックス証券、松井証券、auカブコム証券が続いています。

ネット証券各社の特徴

ネット証券各社の特徴

続いて、上記で紹介した各証券会社の特徴を解説しましょう。

SBI証券

まず、注目したい点は2023年9月30日より手数料が無料となるゼロ革命を開始。各種交付書面を郵送から電子交付に切り替えることで、国内株式の売買手数料が0円になります。

手数料無料条件が適用されない場合も、業界最安値水準の手数料の安さです。「スタンダードプラン」であれば、1注文の約定代金5万円まで手数料は55円(手数料はすべて税込表示)、10万円までは手数料99円です。1日の約定代金の合計で手数料を支払う「アクティブプラン」であれば、1日の約定代金100万円までは手数料0円です。少額取引が多い初心者にとってはありがたい手数料の安さですし、以降の手数料も業界の中では非常に安い水準です。

そして、SBI証券の最大の魅力が、投資チャネルの広さです。国内株式は勿論、海外株や投信や債券、FXなど様々な投資チャネルが用意されており、その利便性が圧倒的なシェアを支えている要因と言えるでしょう。また、トレーディングツールの「HYPER SBI 2」や豊富なマーケット情報などを提供しており、初心者へのサポートも充実しているといえます。

楽天証券

魅力としてまず挙げられるのが、SBI証券と同水準の手数料の安さです。楽天証券では2023年10月1日より手数料が無料となる【ゼロコース】を新設(ゼロコースを選ぶにはSOR/Rクロスへの承認が必須)。また、取引に応じて楽天ポイントも貯まるのも楽天ユーザーにとってはありがたい点です。

また、楽天証券のもう一つの魅力は、取引ツールの「MARKET SPEED II」と「iSPEED」です。国内株式・米国株式・為替や海外先物など、様々な商品取引を、リアルタイムかつ豊富な情報でサポートしてくれます。

マネックス証券

SBI証券、楽天証券に続いて人気の高い証券会社の一つ。投資経験者の利用が高いのも特徴で、初心者から経験者まで幅広く利用されています。2024年からはNISAの取引が完全無料となり、単元未満株も無料となります。また、マネックスカード(クレジットカード)で投資信託の積み立てをすると購入時手数料が無料に加えて、ポイント還元率が1.1%と高いのも特徴です。

外国株の取り扱いも豊富で、米国株・中国株合わせて6000銘柄超に投資が可能であり、取引手数料も比較的安く抑えられているのも嬉しいところです。

日本株銘柄分析ツールとして「マネックス銘柄スカウター」が無料で利用できます。PCだけでなくスマホ対応もしているので、いつでもどこでも気軽に分析ツールを活用することができます。また、「マネックストレーダーシリーズ」は株式取引、先物・オプション取引に対応するリアルタイム・トレーディング・ツールで、本格的なトレーディングに便利なツールといえるでしょう。

松井証券

とにかく国内株式を少額投資で、しかも手数料も安く始めたいという投資初心者には特におすすめです。1日あたりの取引額が50万円以下なら、現物取引だけでなく、制度信用取引や無期限信用取引の売買手数料が無料で利用できます。また、日本株、米国株はもちろん、投信やFXをはじめとした、さまざまなアプリツールが数多く取り揃えられており、全て無料で利用することができるため、自分の投資スタイルに合わせたツールを選んで活用することができます。

GMOクリック証券

最近は若い方が株取引をするケースが増えていますが、特に27歳以下の若者にはお得な証券会社です。27歳以下であれば、未成年口座も含めて、なんと株式の現物取引が無料になります。28歳になると、2つのプランから選択できます。1つが1日100万円以下の約定代金については手数料が0円になるプラン。もう一つが1約定代金に応じた手数料体系となっていて、最低50円(5万円未満)から最大930円(3000万円超)となっています。2つのプランは切り替えが可能なので、投資スタイルや投資額の増減でプランを見直せるのは便利です。

auカブコム証券

国内株式(現物株式・信用取引)取引の手数料コースが2種類用意されています。注文ごとの約定金額に応じて取引手数料が決まる「ワンショット手数料(R)」と1日の約定金額合計額に応じて取引手数料が決まる「1日定額手数料」とあり、投資スタイルに合わせて選択できます。

さらに、「デイトレード信用取引」や、「kabuステーション(R)API」「信用ロボアド」経由での取引、大口優遇プランを利用するといった場合、信用取引の手数料が無料になります。

また、リスク管理追求型の自動売買システムの特許を取得しており、万一のリスクを回避するためのツールもあります。そのほか、MUFG各社のレポートなど、最新のマーケット情報をいつでも無料で利用することができるのも嬉しいサービスです。

【まとめ】シェア率の高さや証券会社の特徴を知って、自分に合ったネット証券を選ぼう

この記事では、口座開設数や営業収支の観点から各証券会社のシェアを紹介しました。一定のシェアがあることは信頼感にも繋がります。口座を開設する前にはこうした情報も参考にしてください。また、各社にはそれぞれ手数料の設定や、取り扱っている商品などの特徴がありますので公式サイトやユーザー口コミなどの情報を比較・検討し、自分に合っているネット証券を選びましょう。
市川雄一郎

監修者 市川雄一郎

生活者目線の自由なトークが持ち味。物腰やわらかで明快な講義は、全国に多数のファンがいる。グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP(R)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。1969年生まれ。グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、金融機関の職員や顧客に対する講義や講演も行う。「日本経済新聞」「日経ヴェリタス」「朝日新聞」「東洋経済」「週刊ダイヤモンド」などへの原稿執筆・コメント提供のほか、ラジオ日経などのメディア出演も多数。主な著書に『投資で利益を出している人たちが大事にしている45の教え』(日本経済新聞出版)がある。
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