知っておくべきネット証券口座の種類と開設方法
ネット証券を利用するには、まずはネット証券会社に口座を開設しなくてはなりません。新規口座開設者に向けてキャンペーンを実施している証券会社もありますので、上手に利用しましょう。
ネット証券で口座を開設するには?
最初に、インターネットの比較サイトや、株取引に関する雑誌などを参考に情報を収集してみるのも手です。口座を開設する証券会社を決定します。情報収集を始めてみると、証券会社の数の多さに驚くかもしれません。まずは使い勝手の良さそうなネット証券に開設をしてみて、慣れてきたら複数の証券会社に口座を開いてしまうのもひとつの手です。
なお、多くの証券会社では、口座開設をするにあたって「国内在住者であること」「証券会社勤務ではないこと」といった条件を定めています。一部、未成年でも口座開設が可能な証券会社もありますが、20歳以上を対象としているところが多いようです。資料を請求するまえに、条件をクリアしているか確認しておきましょう。
次に、口座開設を希望する証券会社に必要事項の入力をします。名前や住所、金融機関情報、勤務先などを入力して送信すると、数日後には「口座開設申込書」を同封した資料が送られてきます。必要事項を記入し、免許証などの本人確認書類とともに返送しましょう。数日すると、口座開設が完了したことを知らせる書類と、ネット証券にログインして取引を始める際に必要な、「取引口座番号」「ログインパスワード」「取引パスワード」などが記載された書類が届きます。これらの書類には重要な個人情報が含まれているため、本人しか受け取ることができません。在宅の時間帯に配達してもらうように手配して、確実に受け取りましょう。
ネット証券のホームページから、書類に記載されているID・パスワードでログインすれば、取引を開始する準備は完了です。(このほか、資金の準備が必要です)
ネット証券口座を開くときに覚えておきたいこと
・「一般口座」と「特定口座」
ネット証券の口座には、以下の3つの種類があることを覚えておくといいでしょう。
(1)一般口座
(2)特定口座(源泉徴収なし)
(3)特定口座(源泉徴収あり)
(1)の一般口座は、1年間の株等の取引について、自身で計算して確定申告を行います。(2)の源泉徴収なしの特定口座は、特定口座内の損益の計算は証券会社が代行してくれますが、送付される年間取引報告書を基に、自身で確定申告をしなくてはなりません。(3)の源泉徴収ありの特定口座は、計算や納税を含む手続きを証券会社が代行してくれます。「確定申告は面倒」「手間をかけたくない」という人や、株取引の初心者には、利益が出る度に源泉徴収してくれる(3)の特定口座がおすすめです。
・NISA口座
「NISA(ニーサ)」は、「専門の口座内で購入した金融商品からの利益が非課税になる制度」として知られています。要件のもと、株や投資信託に投資し、どれだけ多額の利益を得たとしても非課税で、個人投資家にとっては節税効果を期待できる資産形成の方法です。初心者が飛びつきたくなる「うまい話」に聞こえますが、注意しなくてはならないのは「利益が出なければ恩恵は受けられない」ということと、NISA以外の口座ならできる「損益通算」、つまり利益と損失額の相殺ができないということが挙げられます。特定口座同士なら損益通算するために確定申告すればいいケースでも、片方がNISA口座だと通算はできず、確定申告をする際に課税されてしまいます。