株の買い方をマスター!基本の流れから注意点まで基礎知識を徹底解説
実は株の購入自体は、スマートフォンやパソコンがあれば誰でも簡単に始められます。
この記事では、株式投資を始めるために必要な手順や知識を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
証券口座の開設から実際の売買方法まで、順を追って説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
まずは株式投資の仕組みから理解しよう
企業は集めた資金を事業に活用し、多くの場合、上場企業として株式市場で株式の売買が可能となります。
投資家から見ると、将来の成長が期待できる企業の株式を購入することで、その企業の株主となり、企業の成長に参加できます。
注目すべき点は、この仕組みには企業から投資家への返済義務がないことです。
国内の株式会社は事業の成長を通じて株主に報いることを目指します。
そのため、企業の業績が向上すると株価も上昇傾向となり、反対に業績が悪化すると株価も下落する傾向にあります。
このように株価は企業の状況と連動して変動するため、投資家は企業の経営状況や将来性を見極めることが重要です。
株式投資での利益は主に3種類
これらの収益機会を理解することは、投資戦略を立てる上で重要なポイントとなります。
それぞれの特徴と仕組みについて、詳しく見ていきましょう。
株主優待
自社製品の贈呈や割引券の提供、商品券やお米など、企業によって様々な優待内容が用意されています。
この特典を受けるためには、各企業が定める権利確定日に株式を保有していることが必要です。
通常、権利確定日の2営業日前の取引時間内までに株式を購入し、保有していなければなりません。
また、多くの企業では保有株数に応じて優待内容が異なり、長期保有者向けの特別優待を設けている場合もあります。
優待内容は企業の業績や方針により変更される可能性があるため、投資判断の際は企業の開示情報をよく確認することが重要です。
なお、全ての企業が株主優待を実施しているわけではありませんが、個人投資家の間で人気の高い投資メリットの一つとなっています。
キャピタルゲイン
例えば、1株1,000円で購入した株式が、企業の業績向上や将来性への期待から1,200円まで上昇した時点で売却すれば、1株あたり200円の利益(キャピタルゲイン)を得ることができます。
ただし、株価は企業業績や市場環境、経済情勢などの影響を受けて常に変動しているため、必ずしも利益が出るとは限りません。
購入価格を下回る価格で売却せざるを得ない場合もあり、その際に生じる損失のことを「キャピタルロス」と呼びます。
そのため、企業の財務状況や事業環境を十分に分析し、適切な売買タイミングを見極めることが重要です。
インカムゲイン
企業が事業活動で得た利益の一部を、株主に還元する形で支払われます。
配当金は銘柄によって年1回か2回など支払回数が異なり、また株価に対する配当金の割合を示す配当利回りも企業によって様々です。
この配当金を受け取るためには、企業が定める権利確定日に株式を保有していなければなりません。
具体的には、権利確定日の2営業日前の取引時間内までに株式を購入し、保有していることが条件です。
ただし、配当金は企業の業績によって増減する可能性があり、業績が悪化した場合は減配や配当の一時停止となることもあります。
また、成長投資を優先するなどの経営方針により、配当を実施していない企業(無配)も存在します。
株式投資の始め方【基本の流れ】
その後、投資したい企業を選び、実際の株式購入へと進みます。
初めて投資する方にとって、この一連の流れをしっかり理解することが重要です。
ここでは、株式投資を始めるための基本的な手順を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
口座を開設する
最近は、スマートフォンやパソコンからオンラインで簡単に申し込みができ、特に手数料が安いネット証券が初心者に人気です。
口座開設には、マイナンバーカードや運転免許証などの身分証明書が必要となります。
申し込みの際は、インターネット上で必要事項を入力し、マイナンバーと本人確認書類の画像をアップロードします。
証券会社による所定の審査があり、結果が通知されるのは通常数日程度です。
審査通過後は、取引に必要なIDやパスワードが発行され、すぐに株式投資を始めることが可能です。
初めての方でも、画面の案内に従って進めれば、スムーズに開設手続きを完了できるようになっています。
開設した口座に入金する
ここで重要なのは、日々の生活費や将来の予定されている支出、そして緊急時のための資金は残しておき、余裕資金の範囲内で投資することです。
株式投資には元本保証がないため、投資した資金が減少するリスクがあります。
入金方法は、インターネットバンキングを利用した即時入金や、銀行からの振り込みが一般的です。
投資初心者の方は、いきなり大きな金額を投資するのではなく、まずは数万円程度の少額から始めることをおすすめします。
投資経験を積みながら、徐々に投資金額を増やしていくことで、投資に関する知識や判断力を身につけることができます。
このように段階的にリスクを管理しながら投資を進めることが、長期的な資産形成への近道となるでしょう。
どの株を購入するか選ぶ
特に東京証券取引所は、プライム、スタンダード、グロースの3つの市場に分かれており、それぞれ企業規模や成長性などの上場基準が異なります。
初めて株式投資をする方は、普段の生活で使用している商品やサービスを提供している企業など、なじみのある銘柄から検討するのがおすすめです。
身近な企業であれば、業績や将来性についても理解しやすく、投資判断の材料を集めやすいというメリットがあります。
また、証券会社や投資情報サイトが提供している業績ランキングや市場動向なども、銘柄選びの参考になる有益な情報源です。
気に入った銘柄を見つけたら購入する
購入したい価格を指定できる指値注文、即時の売買を優先する成行注文、そして特定の価格に達したときに自動で注文が入る逆指値注文です。
初心者の方は、購入価格が明確な指値注文から始めるのが安心です。
注文は、パソコンはもちろん、スマートフォンのアプリやブラウザからも簡単に行えます。
特に近年は各証券会社のスマートフォンアプリが充実しており、移動中や外出先でもリアルタイムの株価チェックや売買が可能です。
また、チャートや企業情報なども確認できるため、投資のタイミングを逃さず取引できる環境が整っています。
初めての方でも直感的に操作できるよう設計されているので、安心して利用できます。
株を保有する
これは法律で定められた重要書類で、電子交付を選択している場合はウェブサイトやアプリで確認でき、書面交付の場合は郵送されます。
注文内容に間違いがないか、必ず確認しましょう。
実際の株式の受け渡しは、約定日から数えて3営業日目に行われるのが一般的です。
このとき、購入代金と手数料の合計額が証券口座から引き落とされ、株式が口座に入ってきます。
この時点から正式に株主となり、配当金や株主優待を受け取る権利も発生します。
なお、取引の記録は証券会社のウェブサイトやアプリで随時確認でき、保有している株式の状況も一目で把握することが可能です。
タイミングを見計らって株を売却する
単に株を長期保有しているだけでは、配当金や株主優待以外の利益を得るのは難しく、株価の上昇による売買差益(キャピタルゲイン)を得るためには、適切なタイミングでの売却が必要となります。
ただし、売却のタイミングを判断する際は、購入時の価格も重要な判断材料です。
企業の株価が既に高値圏にある状態で購入すると、その後の値上がり余地が限られる可能性があります。
そのため企業の業績や将来性に加えて、過去の株価推移なども参考にしながら割高すぎない価格での購入を心がけ、適度な値上がりを待って売却することが効果的な投資戦略です。
初心者が覚えておきたい株式投資をする際の注意点
また、投資にはリスクが伴うため、余裕資金での投資や適切な投資判断が必要です。
ここでは、株式投資を始める前に知っておきたい基本的な注意点について解説していきます。
手数料が発生する
この売買手数料は証券会社によって金額や計算方法が異なり、取引金額に応じて段階的に変動するのが一般的です。
近年はネット証券の普及により手数料は比較的安価になっており、一定金額までの取引なら無料となるサービスを提供する証券会社も増えています。
また、口座を開設すると口座管理料がかかる場合もあります。ただし、多くのネット証券では口座管理料が無料です。
取引を始める前に各証券会社の手数料体系をよく比較検討し、自分の取引スタイルに合った証券会社を選ぶことが、コスト面で有利な投資を行うためのポイントとなります。
特に投資初心者の方は、手数料の安いネット証券から始めるのがおすすめです。
購入した株を発行する会社が倒産するリスクがある
株式を保有している企業が倒産してしまうと、その株式の価値は実質的にゼロとなり、投資した資金のほぼ全額が失われてしまう可能性があります。
これは、株主が企業の所有者として経営リスクの一部を負うことが前提となっているためです。
このリスクを回避するためには、投資先企業の財務状況や事業環境を定期的にチェックすることが重要です。
企業は四半期ごとに決算情報を公表しており、業績の推移や今後の見通しなどを確認することができます。
また、ニュースや業界動向にも注目し、企業の経営状態に重大な影響を与えそうな変化がないかどうかを把握することで、大きな損失を防ぐことができます。
銘柄によって購入できる株数が違う
一般的に多くの企業では1単元が100株と設定されていますが、中には1株から購入できる銘柄や、さらに多くの株数が1単元となっている銘柄もあります。
例えば、1株1,000円の銘柄で1単元が100株の場合、最低でも10万円(手数料除く)の投資資金が必要です。
一方、1株5万円の銘柄であれば、同じく100株単位の場合、500万円もの資金が必要になってしまいます。
そのため、投資を始める前に、投資したい銘柄の株価と最低売買単位を必ず確認し、自分の投資可能な資金額に見合った銘柄を選ぶことが大切です。
なお、最近では一部の証券会社で単元未満株の取引も可能となり、少額から投資できる機会も増えています。
初心者におすすめの株購入方法は?
初めての投資では、リスクを抑えながら着実に経験を積んでいくことが大切です。
ここでは、株式投資初心者の方におすすめの購入方法や取引の考え方を、具体的に解説していきます。
初心者にはネット証券がおすすめ
従来の対面型証券会社と比べて手数料が安く、少額から投資を始められるのが特徴です。
また、初心者向けの投資教材や取引ツールが充実しており、24時間いつでも取引状況の確認ができる点も魅力でしょう。
さらに、株価のチャートや企業情報、投資に役立つニュースなども無料で閲覧可能です。
スマートフォンアプリを利用すれば、移動中でも簡単に株価をチェックしたり、取引したりすることができます。
投資初心者の方でも直感的に操作できるよう設計されているため、安心して利用できます。
各ネット証券会社の特徴や手数料の比較については、「オリコン顧客満足度 ネット証券ランキング」などで詳しく確認できます。
少量ずつコツコツ購入する
最近は1株から購入できる銘柄も増えており、数千円から投資を始められるため、初心者でも気軽にスタートできます。
このように少量ずつ購入していく方法には、いくつかの利点があります。
まず、投資の経験を積みながら、自分のペースで少しずつ資金を増やせるため、心理的な負担が少ないです。
また、株価の変動による影響も小さく抑えられ、仮に投資が思うように行かなかった場合でも、大きな損失を避けることができます。
さらに、定期的に少しずつ購入することで、株価の平均取得単価を平準化できることも利点でしょう。
無理のない範囲で着実に投資を続けることが、長期的な資産形成への近道です。
NISAを活用する
NISAとは少額投資非課税制度のことで、この口座で株式投資を行うと、値上がり益や配当金といった投資収益が非課税となります。
通常の株式取引では約20%の税金がかかるため、NISAを利用することで税負担を軽減できる大きなメリットがあります。
特に投資初心者の方にとって、NISAは投資をより効率的に行える優れた制度です。
年間の投資上限額が設定されているものの、非課税期間が長く設定されているため、長期的な資産形成に向いています。
また、投資初心者でも理解しやすい制度設計となっており、証券会社での口座開設時に一緒に手続きができるため、投資を始めるタイミングで開設するのがおすすめです。
高配当や株主優待を重視して買う
このような企業の株式は、株価の上下に関わらず、定期的な配当金や株主優待という形で確実に利益を得られる可能性が高いためです。
特に株主優待は、企業から商品券や自社製品が贈られるなど、わかりやすい形で投資の成果を実感できます。
また、配当金も企業の業績に応じて定期的に支払われるため、短期的な株価変動に一喜一憂することなく、落ち着いた投資を続けることができます。
高配当や株主優待銘柄への投資は、株価の値動きだけでなく保有することで得られる特典にも着目できるため、初心者でも投資の本質を理解しやすく、長期投資の基本を学ぶのに適しているでしょう。
株の基本的な買い方を把握して投資に挑戦しよう
株式の購入は、スマートフォンやパソコンから簡単に行うことができ、特に初心者の方はネット証券がおすすめです。
投資を始める際は、NISAを活用し、高配当株や株主優待のある企業から選ぶと良いでしょう。
また、一度に大きな投資をするのではなく、少額から始めて徐々に資金を増やしていく方法が賢明です。
投資は必ず余裕資金で行い、企業の情報をしっかりと確認しながら、長期的な視点で取り組むことが大切です。
オリコン顧客満足度ランキングでは、ネット証券の利用者へのアンケート調査をもとに算出した「ネット証券 顧客満足度ランキング」を発表しています。
ネット証券の利用を検討される際はこちらもぜひご参考いただき、自分に合ったより良い選択肢を見つけてみてください。
※本記事では一般的な例をもとに情報をまとめています。各社の商品やプランによっては当てはまらないケースもあります。
また、情報は公開日現在のものです。各種状況や法令情報等につきましては、公的機関等で最新情報をご確認ください。