株の取引時間はいつ?2024年11月からの変更点や米国株式についても解説

株の取引時間はいつ?2024年11月からの変更点や米国株式についても解説

株式投資を始めようと考えている方や、すでに投資を始めている方にとって、「いつ取引できるのか」は非常に重要な情報です。

特に2024年11月から東京証券取引所での取引時間に変更が加わり、より柔軟な取引が可能になりました。

この記事では、日本株式市場の取引時間に加え、米国株式の取引時間や注意点についても詳しく解説していきます。

mokuji目次

  1. 株の取引時間は?日本の証券取引所の場合
    1. 【東証】株の取引時間
    2. 【名証・札証・福証】株の取引時間
  2. 株式取引の基本ルール
    1. 上場株式には銘柄コードが存在する
    2. 株の取引時間は前場と後場に分かれる
    3. 注文の種類は2通り
    4. 「価格優先の原則」と「時間優先の原則」
    5. 「約定日」の2営業日後が「受渡日」
  3. 株の取引時間外でも注文は可能
    1. ネット証券を利用する
    2. 私設取引システムを利用する
  4. 【2024年11月5日〜】東証の取引時刻が30分延伸
    1. 東証の取引終了時間が15:30に
    2. クロージング・オークションの導入
    3. 時間延伸で注意するポイント
  5. 米国株式の取引時間は
    1. 米国株式の取引は日本時間の夜中に行われる
    2. 米国株式市場も土日は休場日
    3. 米国株式を取引時間外に注文する方法も
  6. 株の取引時間が決まっていてもネット証券などを利用すれば時間外の注文も可能

株の取引時間は?日本の証券取引所の場合

株の取引時間は?日本の証券取引所の場合

2024年11月5日から、日本の株式市場に大きな変更が加わりました。

長年「15時の取引終了」が当たり前だった東京証券取引所で、取引終了時刻が30分延長され15時30分までとなったのです。

海外投資家の利便性向上や、より透明性の高い価格形成を目指したこの変更について、詳しく解説していきます。

【東証】株の取引時間

東京証券取引所の取引時間は、午前の前場が平日9時から11時30分まで、午後の後場が平日12時30分から15時30分までとなっています。

この時間内で株の売買が行われ、投資家たちは市場で取引を進めます。

一方で、土日や祝日、そして年末年始は休業日とされており、取引は行われません。

そのため、「土日」や「祝日」について気になる方は、事前にスケジュールを確認することが重要です。

特に年末年始には、12月31日から1月3日までの期間が取引不可となり、例外的なスケジュールとなる点に注意してください。

【名証・札証・福証】株の取引時間

名古屋証券取引所、札幌証券取引所、福岡証券取引所の取引時間は、いずれも午前の前場が平日9時から11時30分まで、午後の後場が平日12時30分から15時30分までとなっています。

これらの取引所では土日祝日や年末年始(12月31日から1月3日)は休業日となり、その間は取引が行われません。

これらの地方証券取引所は、東証と比較して上場企業数では及ばないものの、それぞれの地域に密着した役割を果たしています。

名古屋証券取引所は東海地方、札幌証券取引所は北海道、福岡証券取引所は九州地方を中心とした企業が多く上場しており、地域経済の活性化に寄与しています。

それぞれの取引所は、地域企業の成長を支援し、地元経済における重要な金融プラットフォームとして機能しているのです。

株式取引の基本ルール

株式取引の基本ルール

株式取引を始めるには、基本的なルールを理解しておくことが重要です。

初心者が安心して投資を始めるためには、正しい情報をもとに取引の流れや注意点を押さえる必要があります。

この章では、株式市場の基本ルールをわかりやすく解説し、初心者でも無理なく投資を進められるようサポートします。

これから投資を始める方はぜひ参考にしてください。

上場株式には銘柄コードが存在する

上場株式には、4桁の数字で構成された「銘柄コード」が割り振られています。

このコードは、企業名ではなく番号で管理されるため、投資家が株式の売買を迅速かつ正確に行うための重要な識別情報です。

銘柄コードは基本的に業種ごとに区分されており、例えば、金融業や製造業などの業種ごとに特定の範囲の番号が割り当てられます。

この仕組みにより、同じ業種の企業を比較したり、セクターごとの動向を把握したりしやすくなっています。

ただし、事業内容の変更や企業合併が行われた場合、割り当てられた銘柄コードがもとの業種区分と一致するとは限りません。

例えば製造業として上場した企業がIT関連事業に転換しても、もとの業種に基づく銘柄コードがそのまま使用されるケースがあります。

このため、投資家は銘柄コードだけでなく、企業の最新情報や事業内容にも注意を払うことが重要です。

株の取引時間は前場と後場に分かれる

株式を取引できる時間は「立会時間(たちあいじかん)」と呼ばれ、1日の中で前半と後半に分かれています。

午前の取引時間は「前場(ぜんば)」と呼ばれ、通常は平日9時から11時30分までです。

一方、午後の取引時間は「後場(ごば)」と呼ばれ、12時30分から15時30分までの時間帯で行われます。
株の取引時間の中で特に注目されるのは、値動きが大きくなる立会開始直後の時間帯や終了間際の時間帯です。

例えば株を買う時間帯としておすすめなのは、前場の序盤や後場の序盤で、情報が反映されやすいタイミングです。

一方、株を買ってはいけない時間とされるのが、値動きが急激に変わりやすい昼休み直後など、投資判断が難しい場合がある時間帯です。

注文の種類は2通り

株式取引における注文方法には、主に2つの種類があります。それぞれの特徴を理解することで、状況に応じた適切な取引が可能です。

1つ目は指値注文です。この方法では、具体的な価格を指定して注文を出します。

例えば「〇〇円より安ければ買う」「〇〇円より高ければ売る」といったように、あらかじめ希望する価格を設定します。

指値注文は、自分の取引条件に合った価格でのみ売買が成立するため、予想外の価格で取引が成立するリスクを避けることが可能です。

ただし、指定した価格に達しなければ注文が成立しない点はデメリットでしょう。

2つ目は成行注文です。

この方法では、価格を指定せずに「いくらでもいいから買いたい(売りたい)」という形で注文を出します。

成行注文は、できるだけ早く取引を成立させたい場合に適しており、市場の状況に応じて注文が最優先で処理されます。

ただし、市場の価格変動によって、予想外の価格で取引が成立する可能性があるため、注意が必要です。

「価格優先の原則」と「時間優先の原則」

株式取引は、全ての投資家が公平に参加できるよう、「価格優先の原則」と「時間優先の原則」に基づいて行われます。

「価格優先の原則」は、売買価格に応じて注文の成立順序を決定するルールです。

具体的には、買い注文ではより高い価格が優先され、売り注文ではより低い価格が優先されます。

また、同じ価格の指値注文と成行注文があった場合は、成行注文が優先されます。

この仕組みにより、最も需要の高い価格で迅速に取引が成立します。

一方、「時間優先の原則」は、同じ条件の注文が複数あった場合、先に出された注文が優先されるルールです。

例えば、同じ価格の指値注文が複数存在する場合、早く出された注文が取引成立の対象となります。

このルールは、投資家が迅速かつ計画的に注文を出す動機づけとなり、取引の効率性を保つ役割を果たします。

これらの原則によって、市場は透明性と公平性を保ちつつ、効率的な売買が行われる仕組みを実現しているのです。

「約定日」の2営業日後が「受渡日」

株式取引において、売買が成立した日を「約定日(やくじょうび)」と呼びます。

この約定日から2営業日後に「受渡日」となり、株式の受け渡しおよび代金の決済が行われます。

例えば月曜日に約定した場合、受渡日は水曜日です。

一方で約定日が金曜日の場合、土日が非営業日のため、受渡日は翌週火曜日となります。

このように、株の約定までの時間や株の注文にかかる時間は、営業日のカウント方法に基づいて決定されます。

非営業日である土日や祝日は受渡日として扱われないため、投資家は取引スケジュールを事前に確認し、資金や株式の準備を整えることが必要です。

この仕組みにより、取引が効率的かつ公平に行われると同時に、投資家にとっての決済計画が立てやすくなります。

株の取引時間外でも注文は可能

株の取引時間外でも注文は可能

株式の取引時間は平日日中に限られますが、仕事や家事などで時間を確保するのが難しい場合でも、各証券会社が提供する便利なサービスを利用することで、取引の準備や注文が可能です。

これらのサービスを活用すれば、忙しいスケジュールの中でも効率的に投資活動を進められます。

ネット証券を利用する

ネット証券を利用することで、夜間や土日といった証券取引所の営業時間外でも株の注文予約が可能です。

平日日中に時間を確保するのが難しい忙しい方でも、自分のペースで取引の準備を進めることができます。

ただし、各ネット証券会社によって注文可能な時間帯が異なる点には注意が必要です。

例えば、ある証券会社では24時間注文が可能であっても、システムメンテナンス時間や一部の注文方法によって制約が設けられている場合があります。

また、ネット証券での注文は取引所の営業日に合わせて処理されるため、実際に売買が成立するのは平日日中の取引時間内です。

このため、夜間や週末に注文を出した場合でも、売買が成立するのは次の営業日となります。

私設取引システムを利用する

PTS(私設取引システム)は、証券取引所を介さずに株式の売買を行う仕組みで、特に後場終了後から当日夜中までリアルタイムで取引ができる点が大きな特徴です。

このシステムを利用することで、通常の取引時間外でもその場で取引が成立し、即座に約定が可能です。

そのため、夜間に市場の動向を見ながら取引を行いたい投資家にとって特に便利といえます。

しかし、取引の参加者が限られるため、流動性が低く希望する価格での売買が成立しにくい点はデメリットでしょう。

また、取り扱い銘柄や注文方法に制限があるため、全ての株式が取引対象ではありません。

さらに、PTSを利用できるのは一部の証券会社に限られており、証券会社を選ぶ際にはPTSの対応状況を確認する必要があります。

リスクや制約を十分に考慮した上で利用することが重要です。

【2024年11月5日〜】東証の取引時刻が30分延伸

【2024年11月5日〜】東証の取引時刻が30分延伸

2024年11月5日から、東証(東京証券取引所)の取引時刻が変更され、後場の取引時間が30分延伸されました。

この変更により、より柔軟な取引環境が整い、投資家にとって利便性が向上しています。

また、取引時間の延長に伴って市場運営も変更されているため、取引所を利用する際のルールや手続きについて理解しておきましょう。

東証の取引終了時間が15:30に

2024年11月5日から、東証の後場の取引終了時間が15時から15時30分に延長されました。

取引時間の延長により、国内外の市場参加者がさらに広範囲にわたって市場にアクセスできるようになります。

また、デリバティブ市場における先物やオプション取引の取引時間も変更されました。

現物株式市場とデリバティブ市場の取引時間がより一貫性を持つ形となり、取引の効率向上が実現しました。

これらの変更点は、国内投資家だけでなく、海外投資家にとっても取引機会を拡大する重要な施策となっています。

クロージング・オークションの導入

2024年11月5日から、東京証券取引所では「クロージング・オークション」が導入されています。

これは海外の多くの取引所でも採用されている仕組みで、取引終了間際の価格形成を透明かつ公正に行うことを目的としています。

この制度では、15時25分から15時30分の間はプレ・クロージングの時間とされ、プレ・クロージング中は売買は成立しません。

なお、新規発注や既存注文の変更・取消は可能となっています(執行条件の変更は不可)。

その後、15:30に「板寄せ」と呼ばれる方法で価格が決定されます。

板寄せとは、プレ・クロージングの間に集まった全ての買い注文と売り注文を突き合わせ、最も多く約定(売買取引成立)する価格を決める方法です。

これにより、終了間際の取引が一部の投資家の影響を受けにくくなり、価格の透明性が向上します。

クロージング・オークションを導入することで、公平で効率的な市場運営を実現し、国内外の投資家にとって魅力的な取引環境を提供しています。

時間延伸で注意するポイント

2024年11月5日からの取引時間延伸により、投資家は新しい取引スケジュールへの適応が求められています。

取引終了時間が15時から15時30分に変更されたことで、今後、売買が集中する時間帯もこれに合わせて徐々にシフトしていくかもしれません。

投資家は終値に近いタイミングでの売買を計画する際に注意が必要です。

また、先に述べたとおり、終値を決める方法として新たに導入されたクロージング・オークションでは、15時25分から15時30分までがプレ・クロージング期間となり、この間に出された注文が15時30分に一括して価格決定されています。

この仕組みにより、従来とは異なる戦略やタイミングが求められる場面も増えています。

さらに、取引時間の変更は上場企業による情報開示のタイミングにも影響を与えています。決算発表や重要なリリースが市場の取引状況とどのように連動するか、投資家は引き続き動向を注視しながら柔軟に対応することが求められます。

米国株式の取引時間は

米国株式の取引時間は

ここからは、米国株式の通常取引時間や時間外取引の概要や注意点について解説していきます。

米国市場の仕組みを理解することで、投資の選択肢が広がり、より柔軟な資産運用が可能になります。

初心者から経験者まで、ぜひ参考にしてください。

米国株式の取引は日本時間の夜中に行われる

米国株式の取引は、日本時間では夜中に行われます。

主な株式市場であるニューヨーク証券取引所(NYSE)とナスダック(NASDAQ)の通常の取引時間は、現地時間の9時30分から16時です。

これを日本時間に換算すると、米国が夏時間(サマータイム)を採用している期間は22時30分から翌5時まで、冬時間の期間は23時30分から翌6時までに相当します。

日本から米国株式を取引する場合、取引が深夜から早朝にかけて行われることになります。

特に、サマータイムが適用される時期には取引開始時間が1時間早まるため、時間の変化に注意が必要です。

サマータイムの開始と終了は毎年異なるため、都度で正確なスケジュールを確認しましょう。

夜間の取引時間は、日中に働いている日本の投資家にとっては利便性が高い一方、夜間の値動きを監視するための準備や対応が求められることもあります。

米国市場のタイムゾーンを理解した上で、計画的に取引を進めることが成功への鍵となります。

米国株式市場も土日は休場日

米国株式市場は、日本市場と同様に土日は休場日となり、この間は取引が行われません。

しかし祝日の扱いについては日本と異なり、米国独自の祝日スケジュールが適用されます。

例えば、独立記念日や感謝祭など、米国の文化や歴史に基づく祝日が休場日として設定されており、日本の祝日とは重ならないことが多い点に注意が必要です。

また、日本市場が年末年始に複数日の休場期間を設けるのに対し、米国市場では1月1日のみが休場となります。

このため、年末の取引は通常どおり行われ、年始も早い段階で再開されるのが特徴です。

さらに、米国株式市場には昼休みの時間がありません。取引は現地時間の9時30分から16時まで連続して行われるため、投資家は取引時間中の動向を途切れることなく監視する必要があります。

米国株式を取引時間外に注文する方法も

米国株式は通常の取引時間外でも注文可能です。

時間外取引には、取引開始前のプレ・マーケットと、取引終了後のアフター・マーケットの2つの時間帯があります。

プレ・マーケットは現地時間の午前4時から9時30分まで、アフター・マーケットは午後4時から8時まで行われます。

しかし、通常の取引時間に比べて流動性が低くなるため、希望する価格での取引が成立しにくい点には注意が必要です。

また参加者が限られているため、価格の変動が激しくなる可能性があり、不安定な値動きに直面するかもしれません。

これらの特徴を踏まえ、時間外取引を利用する際はリスクを十分に考慮し、慎重な取引を心がけることが重要です。

株の取引時間が決まっていてもネット証券などを利用すれば時間外の注文も可能

今回は、株式取引の基本から日本と米国市場の取引時間の違い、最新の制度変更までを解説してきました。

2024年11月から東証で取引終了時刻が延長され、クロージング・オークションも導入されています。

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