株初心者に役立つ勉強法とは?成功のポイントを解説
しかし、ネットや書籍・雑誌など、株式投資に関する情報は豊富にあり、どの情報を信用すべきか迷うケースもあるはずです。
今回は株初心者に向けて、具体例を交えながら効果的な勉強法を解説します。株式投資で失敗を避けるために知っておくべき注意点や、成功のためのポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
監修者 AFP/2級FP技能士 吉田祐基
ライター・編集者。お客様向けの会報誌や、記事、Webサイト、PDF資料といった各種コンテンツ制作のディレクション業務ほか、Webメディアの運営を担当。
目次
株式投資を始めるなら勉強は不可欠
リターンを得るためには相応のリスクをとる必要がありますが、知識が不足したまま株式投資を始めると、リターンを追い求めるあまり大きな損失を被ることも少なくありません。
株式投資について学習することで、リスク管理や投資判断を下すための基本的な考え方が身に付けられます。
株初心者が最初に学ぶべき基礎知識
株式の仕組み
企業が株式市場に上場すると、その企業の株式は誰でも売買が可能になります。投資家は証券口座を開設後、証券会社を通じて上場企業の株式を売買できるという仕組みです。
株価の決まり方
一般的に、今後の成長が予測される企業や成長が見込まれている業界に属している企業、高配当が期待できる企業、株価が割安とされている企業は、株価が上昇していく傾向があります。
ただし、株価の動きをある程度見通すことはできますが、確実に当てるのは難しいでしょう。さまざまな情報が飛び交うことはあるものの、基本的に将来の株価については誰も正確に言い当てることはできないのです。
投資におけるリスクとリターンの関係
例えば、画期的な新製品や新技術を発表した企業の株価は、大きく値上がりして多くの売却益を得られる可能性があります。しかし、売り時を逃すと、株価急落によって損失を被るリスクも秘めています。これが、ハイリスク・ハイリターンの特徴です。
一方で、値動きが安定している株式は、株価の急落リスクが低い反面、得られる利益も限られます。これがローリスク・ローリターンの特徴です。
このように、株式をはじめとする投資の原則は、ハイリスク・ハイリターン、またはローリスク・ローリターンといえます。
株式投資を学ぶ効果的な勉強法
書籍や雑誌
書籍や雑誌は、初心者を対象に書かれているものから、投資経験が豊富な中上級者向けに書かれているものまで幅広く存在します。そのため、これから株式投資を始めようとしている初心者向けの書籍・雑誌を見極めることがポイントです。
投資関連サイトやブログ
例えば、投資に関する専門誌のオンライン版では多彩な金融情報が提供されており、個人投資家などが執筆するブログでは体験談や投資戦略についての情報を得ることができます。
これらのサイトやブログは、多くの場合、無料で閲覧できる点が魅力です。リアルタイムに情報が反映されるため、最新の市場動向や投資家の意見を収集したい場合に最適でしょう。
ただし、投資関連サイトやブログは、幅広い視点で情報収集が可能な反面、情報の信頼性については十分に確認することが不可欠です。情報の提供元や著者の経歴・実績などをチェックし、信憑性の高い情報を参考にしましょう。
YouTubeやSNS
また、ほかの投資家との交流を通じて、実践的な知識を得ることもできます。株式投資の具体的な手法を学びたい人におすすめの勉強法といえるでしょう。
ただし、SNSでは投資詐欺が多発しているため、十分に注意する必要があります。特に、投資初心者は標的にされやすい傾向があることから、詐欺に引っ掛からないよう常に警戒しなければなりません。
有名人を起用した詐欺広告や未公開株に関する虚偽の情報、実際には資金運用を行わず出資金を騙し取る詐欺の手口である「ポンジ・スキーム」などが存在することを念頭において情報を集めることが大切です。
セミナーや講座
専門家から最新情報を直接得られることに加え、質疑応答などを通じて疑問点をその場で解消できる点がメリットです。セミナーや講座の多くが1〜2時間程度のプログラムで構成されているため、効率的な学習手段といえます。
注意点として、無料で受講できるものの中には、有料セミナーや有料講座、特定の金融商品をすすめることを目的としたものもあります。
悪質な場合には、高額な投資商品を買わせようとするケースもあるため、主催者情報や登壇者の経歴をよく確認しておくことが重要です。
証券会社のWebサイト
証券会社が管理しているため信頼性が高く、初心者にとって有益な情報やアドバイスを得られる点が大きなメリットです。
ただし、証券会社のWebサイトは初心者だけでなく、投資経験が豊富な上級者向けの情報も掲載されています。知識のないままこうしたWebサイトを閲覧した場合、基礎的な用語の意味がわからないことも少なくありません。
そのため、ここまでに紹介してきたさまざまな勉強法を組み合わせて基礎知識を習得した上で、証券会社のサイトも活用しながら知識を蓄積していくのがおすすめです。
実践を通じて株式投資を学ぶには?
デモトレードで投資を体験する
例えば、株式投資には売買価格を指定しない「成行注文」や、希望する売買価格を指定して注文する「指値注文」といった取引方法があります。株の取引に慣れていないと、意図とは異なる注文方法を指定して損失が出てしまうリスクがあります。
少額投資でスタートする
投資資金が少額の場合得られるリターンも少額となる一方で、リスクを抑えられる点はメリットです。経験不足によって損をしても、少額なら大きな痛手を負わずに済みます。
たとえ少額投資であっても、実際に株式投資を経験することで得られる知識は、価値のあるものとなるでしょう。
近年はショッピングなどで付与されたポイントを投資に回せるアプリも登場しています。ポイント投資であれば、資金は不要です。少額投資よりもさらにリスクが少ないので、まずはポイントを使った株式投資を始めてみるのもひとつの方法です。
株式投資で失敗しないための注意点
情報の正確さを確認する
信頼できる情報源を活用し、誤った情報や曖昧な情報に惑わされないように注意してください。情報の出所や信憑性を常に確認する習慣を身につけると、リスクを軽減できます。
例えば、官公庁や金融機関などが公表している情報にもとづいているか、専門家によって監修されているかといった点をチェックすることをおすすめします。
過去に株式投資で優れた実績を挙げた人物であっても、今後も投資に失敗しないという保証はありません。必ず利益を得られるノウハウは存在しないことから、根拠のない情報を安易に信用しないように注意しましょう。
感情に左右されないルールづくり
例えば、損失を拡大させないために損切りルールを定めることが有効です。
損切りルールとは、一定の損失が発生した際に、その時点で株を売却してさらなる損失を防ぐこと。また、株価が◯%上がったら保有株式を売却するなど、売買の基準を明確に決めることで、感情的な取引による損失やチャンスを逃すリスクを回避できます。
株式投資で成功するためのポイント
投資スタイルを見つける
目標とする資産額やいつまでに資産を形成したいのかといったゴール設定をした上で、最適な投資スタイルを模索していく必要があります。また、リスク許容度や手持ち資金によっても投資スタイルは変化するものです。
例えば、時間をかけてコツコツと資産形成するのが自分の性格にあっているのであれば、長期投資が適しています。株式を長期保有すると決めている場合、短期的な値動きに惑わされる心配はありません。
一方で、ハイリスク・ハイリターンの株式投資がしたい場合、1日で株取引を完了させる「デイトレード」や、数日から数週間で株を売買する「スイングトレード」などもあります。
情報収集を続けて最新の市場動向をつかむ
過去に学んだ知識や集めた情報が、将来にわたって通用するとは限りません。日々の情報収集を継続することで、タイムリーな情報にもとづいた投資判断が可能になります。
例えば、保有株に直接関わるニュースではなくても、その企業の仕入先や取引先、顧客などに影響を与えるケースは少なくありません。思いもよらないことが株価の乱高下を引き起こす可能性もあります。
特定の企業や業界だけに注目するのではなく、経済や社会情勢などさまざまなニュースに関心を持ち、幅広く情報を収集していくことが株取引の成功につながるのです。
さまざまな勉強法を活用し、株式投資にチャレンジしよう
デモトレードや少額投資を通じて実践的な経験を積んでいくことも、基礎を学ぶ上で効果的な方法となります。
デモトレードや株式投資を行うには、証券口座を開設する必要があります。手数料や取引画面など、証券会社によって違いがあるため、複数の金融機関を比較検討した上で口座を開設するのが得策です。
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監修者 AFP/2級FP技能士 吉田祐基
ライター・編集者。編集プロダクションで、Web・紙媒体問わず主に金融系コンテンツの制作を担当後、HRテック企業に制作ディレクターとして入社。お客様向けの会報誌や、記事、Webサイト、PDF資料といった各種コンテンツ制作のディレクション業務ほか、Webメディアの運営を担当。