投資に失敗してしまう理由とは?失敗しないためのポイントを解説

投資に失敗してしまう理由とは?失敗しないためのポイントを解説

投資とは、株式や投資信託などに対して、利益を見込んで自分のお金を投じることです。しかし、投資に失敗すると、自分のお金(元本)が減ってしまう「元本割れ」が発生します。投資初心者ほど、投資に失敗しないためのポイントを押さえて、慎重に臨まなければなりません。

この記事では、投資に失敗してしまう主な理由と、投資の失敗を回避するために知っておきたいポイントについてご紹介します。
AFP/2級FP技能士 吉田祐基

監修者 AFP/2級FP技能士 吉田祐基

ライター・編集者。お客様向けの会報誌や、記事、Webサイト、PDF資料といった各種コンテンツ制作のディレクション業務ほか、Webメディアの運営を担当。

mokuji目次

  1. 投資に失敗してしまう主な理由
    1. 専門家の言葉などから何となく投資先を選んでいる
    2. 投資目的を定めずに感情的に取引を行う
    3. 余剰資金を考慮せずに投資している
    4. 1つの投資商品のみに投資し続ける
  2. 投資に失敗しないためのポイント
    1. 投資商品に関する知識を身に付け、情報を比較検討する
    2. 投資の目的を明確にしておく
    3. 余剰資金を算出し、投資金額の上限を決めておく
    4. 自分なりの売買タイミングのルールを設定しておく
    5. 分散投資・長期投資を行う
  3. 投資の失敗を防ぐには証券会社選びも大切なポイント

投資に失敗してしまう主な理由

投資に失敗してしまう主な理由

投資に失敗してしまう人には、いくつかの傾向が見られます。まずは、投資に失敗してしまう主な理由を解説します。

専門家の言葉などから何となく投資先を選んでいる

知識がないからといって専門家の言葉を鵜呑みにし、投資先を選ぶのは投資の失敗につながる典型的な理由のひとつです。

例えば、投資の専門家として金融機関の担当者に相談し、担当者がすすめる投資商品を購入するケースです。金融機関の担当者のアドバイスは正しい情報も含まれてはいるものの、すべてを鵜呑みにするのはリスクがあります。それは、金融機関の担当者の中にはさまざまなタイプがおり、中には購入者に手数料が高い投資商品をすすめる方もいるからです。もちろん、購入者の利益を優先して提案してくれる方もいます。

また、メディアに登場する専門家のおすすめや、投資に詳しい知人・友人のおすすめだからといって、無闇に投資商品を購入するのも危険です。

情報を入手するなら複数の信頼できる情報源にあたり、冷静に比較検討するようにしてください。投資商品の仕組みや手数料を自分で比較検討することで、リスクを下げることができるでしょう。

投資目的を定めずに感情的に取引を行う

投資をする目的をはっきりさせないまま、「お金を増やしたいから」と投資を始めると、目先の値動きにとらわれて感情的な取引を行うようになり、失敗する可能性が高くなるでしょう。

そもそも、人間は「損をしたくない」という感情が強く働く傾向があります。その感情に左右されると、値下がりにより慌てて売却したり、投資で損した分を取り返そうと焦ってかえってリスクの高い判断をしたりします。冷静で合理的な判断ができないことで、さらに大きな損失を生む事態にもなりかねません。

そこで「長期的な投資で老後資金を確保したい」などの目的を定めることで、いつまでにどの程度の資産を形成したいのかがはっきりするため、無闇に取引を行う衝動を回避できるはずです。

余剰資金を考慮せずに投資している

投資は、生活費や将来的に必要となるお金を除いた「余剰資金」の範囲内で行うのがセオリーです。余剰資金の範囲を考えずに投資すると生活に必要なお金が足りなくなり、経済的に苦しくなったり、ごく短期間で投資商品を手放さなければならない事態に陥ったりする可能性があります。

投資を始めるにあたっては、万が一投資に失敗しても生活に影響を与えない余剰資金がどれぐらいあるのか、金額を明らかにしておくことが重要です。

1つの投資商品のみに投資し続ける

1つの投資商品にすべてのお金をつぎ込むのも、投資に失敗してしまう原因といえます。
専門家の意見を鵜呑みにしたり、ビギナーズラックで1回でも成功体験を得たりして1つの投資商品に絞り込んで投資し続けると、価格変動によって大幅な下落があった際に、損失も大きくなるリスクがあるからです。投資初心者であればあるほど、分散投資を心掛けるべきでしょう。

投資に失敗しないためのポイント

投資に失敗しないためのポイント

投資の失敗をできるだけ避けるには、どのような点を意識しておく必要があるのでしょうか。ここでは、投資に失敗しないためのポイントを解説します。

投資商品に関する知識を身に付け、情報を比較検討する

投資に失敗しないためのポイントの1つは、株式や投資信託、外貨預金といった投資商品に関する知識を身に付けていくことです。投資商品はたくさんの種類があり、それぞれ特徴やメリット、リスクも商品ごとに異なります。基本的に、どの投資商品にも一長一短があることを念頭に置いて選ぶようにしましょう。

なお、同じ投資商品でも、証券会社によって取引手数料や取扱商品などが異なるケースがあります。できる限り取引手数料が低い証券会社を選ぶことが、資産形成においては重要です。
証券会社は「大手だから」「知名度があるから」という理由で選ぶのではなく、複数の証券会社を比較検討して決めるようにしてください。

投資の目的を明確にしておく

投資を始める前に、投資の目的を明らかにしておくことも重要なポイントといえます。何のために投資をするのかいつまでにいくら貯めるのかを明確に定めましょう。

例えば、マイホームを購入する際の頭金1,000万円を貯めたい人と、定年後の老後資金3,000万円を準備しておきたい人では、投資する期間も目標とする金額も大きく異なります。
なお、投資では元本割れも考えられるため、必ずお金が増えるとはいえません。また、短期的な値動きに左右されることなく、長期的な運用計画を立てるようにしてください。

余剰資金を算出し、投資金額の上限を決めておく

投資で失敗しないためには、月あたりいくらのお金を投資に回せるのか、投資の上限金額をあらかじめ具体的に定めておくといいでしょう。

投資金額の上限は、生活費などを除く余剰資金の範囲内に設定するのが基本です。現状の収入・支出をリストアップし、将来的に必要な支出も考慮した上で、余剰資金の金額を算出します。
なお、投資金額の上限を設定するために余剰資金を算出することは、現状の収支の見直しにもつながるメリットがあります。

自分なりの売買タイミングのルールを設定しておく

投資における自分なりの売買のタイミングを事前にルールとして決めておくことで、感情的な取引を回避でき、投資に失敗しにくくなります。
具体的には、損失が大きくなり過ぎないように、売却によって損失を確定させる「損切り(ロスカット)」と、株価などが上がった際に売却して利益を確定させる「利益確定(利確)」のタイミングを明確に設定します。

感情に左右されると、適切な損切りや利確を行うのが難しくなるので、常に最新情報を入手しながら、ルールに従って取引をするようにしてください。

分散投資・長期投資を行う

投資のリスクをできる限り低く抑えるため、分散投資・長期投資を行うことが重要です。分散投資を行う際には、購入する投資商品を株式や投資信託などの種類別に分散したり、投資先を業界や国・地域で分けたりしてください。
また、投資商品の価格変動にかかわらず一定額を購入し、リスクを平準化する「ドルコスト平均法」は、長期投資の代表的な手法といえます。

なお、分散投資の際は、「ポートフォリオ」を意識すべきです。ポートフォリオとは、投資商品の組み合わせのことです。国内外の株式や債券など、さまざまな投資商品を組み合わせて構成するのが理想といえます。投資の目標金額やリスクの許容範囲を考慮しながら、自分なりのポートフォリオを策定しましょう。

ポートフォリオについては、下記の記事をご覧ください。

投資の失敗を防ぐには証券会社選びも大切なポイント

投資は貯蓄と異なり、元本割れなどのリスクと隣り合わせです。しかし、投資で失敗する理由をきちんと把握し、ポイントを押さえて取り組むことでリスクを最小限に抑えることができます。

投資の失敗を防ぐには、証券会社選びも大切なポイントといえます。取引手数料や取引のしやすさなど、証券会社ごとの特徴を押さえながら、比較検討することが重要です。

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AFP/2級FP技能士 吉田祐基

監修者 AFP/2級FP技能士 吉田祐基

ライター・編集者。編集プロダクションで、Web・紙媒体問わず主に金融系コンテンツの制作を担当後、HRテック企業に制作ディレクターとして入社。お客様向けの会報誌や、記事、Webサイト、PDF資料といった各種コンテンツ制作のディレクション業務ほか、Webメディアの運営を担当。

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