「間違えて一般口座で買ってしまった」ネット証券で注意したいトラブル
※この記事は、2022年8月17時点の内容となります。
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初心者がやってしまいがちな4つの“うっかりミス”
1. 意外と多い"操作ミス" 「購入」と「売却」を押し間違えて大きな損に…
ところが……「購入」したつもりだったのに、なんと「売却」ボタンを押していたという事態が! 「450円」で購入し、自ら「400円」で売却してしまったという、あり得ないミスだ。ボタンの押し間違いで、大きな損失につながってしまったという話は実際に時々耳にする。超基本的なことだが、どんなに急いでいても「購入」と「売却」のボタンをしっかり確認するようにしたい。
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2. 焦って思い付きで購入 「上り調子のはずが…」
だがこのパターンは、購入した時点ではすでに株価が上がり切っていて、その後すぐに下降していくという悲しい事態になることも多いのだ。超短期売買が目的でない人は、慌てて買うことは禁物。購入・売却がスムーズにできるからこそ注意したい。
3. 重要なお知らせを放置して…注文が間に合わない?
だが、しばらくサイトにログインしていないと、このようなお知らせが溜まっていることも。そうなると、承諾に時間を取られてしまい、タイミングが悪ければ当日の取引相場の注文に間に合わないという事態が生じてしまう。定期的に口座のメンテナンスをしておこう。
4. 「特定口座」ではなく「一般口座」で購入、損益計算も確定申告も自分でやる羽目に
ところが、うっかり「一般口座」を選んでしまうと、1月1日から12月31日までの1年間で売買をした際の利益と損失を自分で計算し、自分で確定申告をしなくてはならない。初心者にとっては大きなハードルになるだろう。購入する際には、「特定口座」「一般口座」についてもしっかり確認するようにしよう。
ネット証券でのミスは“損失”につながってしまうので、まずはこの4つについて十分注意するようにしたい。
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安心・安全な取り引きをするために、普段から心掛けたい2つの注意
1. ネット環境のトラブルにも要注意 「バックアップサイト」は事前に確認
そのほかにも、まれではあるが、証券会社側のサーバーの問題で操作ができなくなるケースもある。ネットが使えなければ電話取引で対応する手もあるが、サーバーダウンなどのトラブルの際には電話が集中し、つながらない恐れもある。証券会社によってはバックアップサイトを用意している場合もあるので、事前に確認しておこう。
2. パスワード・IDの管理に気を付ける 正しいサイトからログインすることも重要
メールなどに記されたURLなどからアクセスするのではなく、正しいサイトアドレスからログインすることで、そういった事態を防ぐようにしよう。
さらに、パスワードを推測されにくいものにするほか、ID・パスワードが他人に知られないように管理する防衛策も大事だ。
ネット証券は、インターネットにつながる環境があればどこでも取り引きできるという点では便利だが、使い方によってはトラブルが生じるケースもある。安心して取り引きできるように、日頃から十分に注意しよう。

監修者 市川雄一郎
生活者目線の自由なトークが持ち味。物腰やわらかで明快な講義は、全国に多数のファンがいる。グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP(R)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。1969年生まれ。グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、金融機関の職員や顧客に対する講義や講演も行う。「日本経済新聞」「日経ヴェリタス」「朝日新聞」「東洋経済」「週刊ダイヤモンド」などへの原稿執筆・コメント提供のほか、ラジオ日経などのメディア出演も多数。主な著書に『投資で利益を出している人たちが大事にしている45の教え』(日本経済新聞出版)がある。
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