ネット証券の手数料を徹底比較!選び方のポイントも解説

ネット証券の手数料を徹底比較!選び方のポイントも解説

株式を売買するたびに発生する手数料は、証券会社を選ぶ際に考慮すべきポイントのひとつです。取引回数が多いほど、手数料が収益に与える影響も大きくなるため、取引の頻度と金額を考慮して、各社の手数料を比較・検討することが大切です。

今回は、各ネット証券の手数料を比較し、どのように証券会社を選ぶべきかについて解説します。

mokuji目次

  1. 証券会社の手数料の仕組み
  2. ネット証券の手数料が安い理由は?
    1. 店舗の維持費や人件費を抑えられる
    2. 手数料以外の収益源を確保できている
  3. 手数料の支払い方法は、1約定ごとか1日定額から選ぶ
  4. ネット証券の手数料比較
    1. SBI証券
    2. 楽天証券
    3. マネックス証券
    4. 松井証券
    5. SBIネオトレード証券
    6. auカブコム証券
  5. 手数料が無料のプランを提供している証券会社
    1. SBI証券
    2. 楽天証券
  6. 資産運用には手数料の安いネット証券の利用がおすすめ

証券会社の手数料の仕組み

株式を売買する際の取引手数料は、取引が成立したとき、つまり約定時に発生します。売り手と買い手の条件が一致して取引が成立すると、その時点で手数料がかかる仕組みです。
単に売り注文や買い注文を出しただけでは手数料は発生せず、キャンセルした場合も手数料はかかりません。証券会社のあいだでは、手数料に関して激しい競争があり、各社が独自の料金設定を行っています。

特にネット証券は店舗型証券と比べ、手数料が格段に安いという特徴があります。投資する人の立場からすれば、株式取引が成立するたびに手数料が発生すると、取引回数が増えれば増えるほど手数料の総額が高くなってしまいます。

手数料は一見小さな差のように思えても、取引の頻度によっては手元に残る収益に大きな影響を与えるため、証券会社を選ぶ際は、手数料に注目することが大切です

ネット証券の手数料が安い理由は?

手数料の金額で証券会社を選ぶなら、対面で取引をする店舗型証券よりも、手数料が格段に安いネット証券がおすすめです。
ここでは、ネット証券の手数料が安い理由について解説します。

店舗の維持費や人件費を抑えられる

ネット証券の手数料が安い理由のひとつは、運営コストの低さにあります。
店舗型証券では、実店舗の維持費用や家賃・光熱費のほか、顧客サービスを担うスタッフの人件費など、高い運営コストがかかります。
これに対してネット証券は、物理的な店舗を持たず、多くの業務をオンライン上で行うため、運営コストを大幅に削減することが可能です。運営コストが低い分、利用者に対してより安い手数料でサービスを提供できるのです。

手数料以外の収益源を確保できている

ネット証券によっては、手数料以外の収益源を確保することで、手数料に依存せずに、より安定した収益基盤を築いている場合もあります。

例えば、投資アドバイスを有料で提供したり、信用取引の金利や貸株料で収益を得たり、自社資金を用いたディーラー業務を行ったりするなどです。収益源を増やすことで、手数料をメインの収益源とするビジネスモデルからの脱却を図っているネット証券では、手数料を安く設定している場合もあります。

手数料の支払い方法は、1約定ごとか1日定額から選ぶ

証券会社では、個人投資家の取引額に応じて異なる手数料プランを提供しています。取引の額や1日の取引量を考慮して、最適な手数料プランを選びましょう。
主なプランは、1約定ごと1日定額の2つです。

1約定ごとプランでは、一回の取引ごとに手数料がかかり、個々の取引の金額にもとづいて手数料が計算されます
1日定額プランでは、その日の総取引額にもとづいて手数料が算出されます

取引の頻度や金額によって最適な手数料プランが異なるため、自分の取引スタイルに合わせて選ぶことが重要です。

ネット証券の手数料比較

続いて、「ネット証券会社 オリコン顧客満足度ランキング」の上位6社について、1約定ごとと、1日定額の各プランを比較してみましょう。
■各ネット証券の1約定ごとプランの手数料
SBI証券 楽天証券 マネックス証券 松井証券 SBIネオトレード証券 auカブコム証券
プラン名 スタンダードプラン 超割コース 取引毎手数料コース なし 一律プラン ワンショット手数料?
5万円まで 55円 55円 55円 50円 55円
10万円まで 99円 99円 99円 88円 99円
20万円まで 115円 115円 115円 100円 115円
50万円まで 275円 275円 275円 198円 275円
100万円まで 535円 535円 535円 374円 535円
150万円まで 640円 640円 640円 440円 約定金額×0.099%+99円(上限4,059円)
3,000万円まで 1,013円 1,013円 1,013円 150万円超300万円以下:660円
300万円超:880円
3,000万円超 1,070円 1,070円 1,070円
※いずれも税込。
※各社公式サイトを参照。2024年1月31日時点の情報です。実際に検討される際には、公式サイトで最新の情報をご確認ください。
■各ネット証券の1日定額プランの手数料
SBI証券 楽天証券 マネックス証券 松井証券 SBIネオトレード証券 auカブコム証券
プラン名 アクティブプラン いちにち定額コース 一日定額手数料コース なし 定額プラン 1日定額手数料
50万円まで 0円 0円 550円 0円 0円 0円
100万円まで 0円 0円 550円
※以降、300万円ごとに2,750円ずつ増加
1,100円 0円 0円
150万円まで 1,238円 2,200円
※以降、100万円ごとに1,100円ずつ増加
2,200円
※以降、100万円ごとに1,100円増加(上限11万円)
880円 2,200円
※以降、100万円ごとに1,100円ずつ増加
200万円まで 1,100円
300万円まで 1,691円
※以降、100万円ごとに295円ずつ増加
1,540円
※以降、100万円ごとに295円ずつ増加
※いずれも税込。
※各社公式サイトを参照。2024年1月31日時点の情報です。実際に検討される際には、公式サイトで最新の情報をご確認ください。

SBI証券

SBI証券の1約定ごとのプランは「スタンダードプラン」、1日定額プランは「アクティブプラン」です。
アクティブプランは、1日の約定代金が合計100万円以下なら手数料が不要。投資に不慣れな初心者や、少額投資が多い人、取引回数が少ない人には最適です。

また、25歳以下の人は、「スタンダードプラン」「アクティブプラン」のどちらで取引を行っても、国内の現物取引手数料はかかりません。子供の口座を親が作って資産運用する場合でも、子供の口座を通した取引は手数料が不要です。

楽天証券

楽天証券の1約定ごとのプランは「超割コース」、1日定額プランは「いちにち定額コース」です。
超割コースはSBI証券と同じ手数料ですが、取引手数料の1%が楽天ポイントとして還元されることがメリット。国内株式だけでなく、外国株式も対象です。

また、取引金額が多い人は大口優遇が受けられ、ポイント還元率が2%に上がることに加え、国内株式にかかる手数料が3か月間無料になります。貯まったポイントは、投資信託や国内株式の購入のほか、楽天のネットショップでの買い物に利用できます。

マネックス証券

マネックス証券の1約定ごとのプランは「取引毎手数料コース」、1日定額プランは「一日定額手数料コース」です。
どちらのプランの手数料も、SBI証券や楽天証券などと同等か、取引金額によっては安く設定されています。

手数料コースは、取引の状況に応じて月ごとに変更が可能です。基本的には、取引金額と取引回数が少なければ取引毎手数料コース、取引金額あるいは取引回数のどちらかが多い場合は、一日定額手数料コースがおすすめです。

松井証券

松井証券が提供しているのは、1日の約定代金合計に応じて手数料が決まる「定額コース」のみで、1約定ごとのプランはありません。
1日の約定金額が50万円以下なら取引手数料は無料で、25歳以下なら約定代金にかかわらず手数料が無料になります。

SBIネオトレード証券

SBIネオトレード証券の1約定ごとのプランは「一律プラン」、1日定額プランは「定額プラン」です。
一律プランは6社の中で最も安い価格設定で、定額プランも1日100万円の取引まで手数料が無料です。積極的に取引をしたいけれど、手数料を抑えたい人にとっては、最適な選択肢だといえるでしょう。

auカブコム証券

auカブコム証券の1約定ごとのプランは「ワンショット手数料(R)」、1日定額プランは「1日定額手数料」です。
ワンショット手数料(R)は、100万円まではSBI証券や楽天証券と同等の水準で、一日定額手数料コースは、1日100万円の取引まで手数料がかかりません。

手数料が無料のプランを提供している証券会社

手数料が無料のプランを提供している証券会社

SBI証券楽天証券では、約定金額にかかわらず国内株式の現物取引手数料が無料になるプランを提供しています
積極的に投資をして資産を増やしたい人にとっては魅力的なプランなので、適用される条件を確認しておきましょう。

SBI証券

SBI証券はいくつかの条件を満たすことで、現物取引や信用取引のほか、単元未満株(S株)取引の手数料が無料になります。
具体的な条件は、特定のコースの対象者であることや、各種書類の受け取り方法を郵送から電子交付に切り替えることなどです。

楽天証券

楽天証券では条件を満たすことで、国内株(現物と信用)取引について、約定金額にかかわらず手数料が無料になります。
具体的な条件は、「ゼロコース」で特定の取引システムを利用することや、「かぶミニ(R)(単元未満株取引)」を利用することのほか、「超割コース」で大口優遇条件を達成することなどがあります。

資産運用には手数料の安いネット証券の利用がおすすめ

資産運用を行う上で重要なのは、取引手数料のコストを抑えることです。取引回数や取引金額に応じて、証券会社の手数料を比較・検討しましょう。手数料を最小限に抑えたい場合は、手数料が安く、手数料無料プランも充実しているネット証券がおすすめです。

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