ネット証券大手会社の手数料を比較!おトクに利用するための選び方

ネット証券の大きな魅力の一つは、「手数料の安さ」です。株取引において、基本的には買う時も売る時も、各社ごとに設定された手数料が発生します。利益を最大化するためには、手数料をなるべく抑えたいところです。そこで、ここでは主なネット証券会社が提供する手数料プランと、初心者におすすめの手数料プランの選び方についてご説明いたします。
市川雄一郎

監修者 市川雄一郎

保有資格:CFP(R)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)

ネット証券の手数料、安さの理由

ネット証券の手数料、安さの理由

ネット環境があれば、いつでもどこでも取引が可能なのがネット証券の特長です。もう一つの大きなメリットとして、従来の実店舗を持つ大手証券会社と比較して「手数料が格段に安い」という点が挙げられます。取引時に発生する手数料は、証券会社の仲介料の一部です。

例えば、ネット証券大手のSBI証券や楽天証券では、「1回の取引額が5万円」の場合、手数料はわずか55円です。一方で、従来の店舗型証券の店舗窓口で取引すると最低でも2,700円程度の手数料がかかります。同じく「1回の取引額が100万円」の場合、ネット証券では手数料が535円となり、対照的に窓口取引の従来型証券では1万2,000円超の手数料がかかってしまいます。

ネット証券と店舗型証券の手数料がここまで異なる理由は、基本的にネット証券が実店舗をほとんど持たず、ネットを介した取引がメインであるため、人件費や店舗維持費が削減されているからです。その結果、手数料は一般的な実店舗を持つ証券会社に比べて、5分の1から10分の1程度に安くなっています。

対面売買では営業担当者と直接会って取引を行うことができ、株取引に悩んだときに相談できるメリットがありますが、その分手数料も高く設定されています。しかし、ネット証券でも口座保有者向けに最新のマーケット情報を無料提供するなど、個人ユーザーへの情報収集をサポートするサービスが充実しています。これらのサービスを積極的に活用することが、ネット証券を利用する上でのコツとなります。

手数料の支払い方法は「都度払い」と「定額払い」の2パターン

ネット証券の手数料は、基本的には取引額の大きさによって手数料が変動します。また、重要なのは手数料の支払い方法には、「1約定(売買取引)ごとに手数料を支払うタイプ」と、「1日の合計取引額に応じた手数料を支払う定額タイプ」の2タイプが存在することです。どちらのプランを選ぶかは、株取引の頻度によって決定するとよいでしょう。
2通りの手数料パターン
1約定ごとに支払う
株の売買を行う都度、取引額に応じた手数料を支払う。

1日定額
1日当たりの取引額をまとめて、合計金額に応じた手数料を支払う。

各社の手数料プランを比較

各社の手数料プランを比較

ネット証券各社の手数料プランは次の表の通りです。各社を比較した上で、自身の「取引額」や「取引頻度」などの投資スタイルと照らし合わせ、手数料が安く抑えられる会社を選ぶことが重要です。また、証券会社によっては取引手数料にポイントが付与される場合もあります。こうした特典も確認してみると良いでしょう。
各社の国内株(現物)取引手数料プラン

■ 1約定ごと支払いプラン

会社名

SBI証券

楽天証券

GMOクリック証券

マネックス証券

SBIネオトレード証券

auカブコム証券

手数料プラン名

スタンダードプラン

超割コース

1約定ごとプラン

取引毎手数料コース

一律プラン

ワンショット手数料

~5万円

55円

55円

50円

55円

50円

55円

~10万円

99円

99円

90円

99円

88円

99円

~20万円

115円

115円

100円

115円

100円

115円

~50万円

275円

275円

260円

275円

198円

275円

~100万円

535円

535円

460円

535円

374円

535円

~150万円

640円

640円

550円

640円

440円

100万円超以降、約定金額×0.99%(税込)+99円上限は4,059円とする

~3,000万円

1,013円

1,013円

880円

1,013円

660円

3,000万超

1,070円

1,070円

930円

1,070円

880円

その他

手数料の月間合計額1.1%相当のポイント付与(「Tポイント」「Pontaポイント」「dポイント」)

手数料の月間合計額1%相当の「楽天ポイント」付与。大口優遇の判定条件を一度達成すると3カ月間、さらに安くなる。

手数料合計額が月間30万円以上で、半額相当額をマネックスポイント付与

※各社公式サイトを参照。2023年12月26日時点の情報です。実際に検討される際には、公式サイトで最新の情報をご確認ください。
■ 一日定額プラン

会社名

SBI証券

楽天証券

GMOクリック証券

マネックス証券

SBIネオトレード証券

auカブコム証券

松井証券

プラン名

アクティブプラン

いちにち定額コース

一日定額プラン

一日定額手数料コース

定額プラン

1日定額手数料コース

~50万円

0円

0円

0円

550円

0円

0円

0円

~100万円

0円

0円

0円

550円

0円

0円

1,100円

~150万円

1,238円

2,200円

1,238円

2,750円

880円

2,200円

2,200円

~200万円

1,238円

2,200円

1,238円

2,750円

1,100円

2,200円

2,200円

~300万円

1,691円

3,300円

1,691円

2,750円

1,540円

3,300円

3,300円

300万円超以降、100万円ごとの加算金額

295円

1,100円

295円

~600万円 5,500円600万円超以降、300万円ごとの加算金額 2,750円

295円

1,100円

1,100円(上限110,000円)

その他

手数料の月間合計額1.1%相当のポイント付与(「Tポイント」「Pontaポイント」「dポイント」)

同じ銘柄の同日「買い⇔売り」(日ばかり取引)時、片道分の手数料がマネックスポイントで還元、実質無料

定額コースのみの提供

※各社公式サイトを参照。2023年12月26日時点の情報です。実際に検討される際には、公式サイトで最新の情報をご確認ください。

手数料が無料のプランを提供している証券会社

SBI証券と楽天証券では、国内株式の現物取引手数料が無料になるコースを提供しています。適用条件を満たすことで、約定金額にかかわらず手数料が0円になるので、ぜひチェックしておきたいところです。

SBI証券の利用条件は、各種交付書類(下の表に掲載)を郵送から電子交付に切り替えることです。「スタンダードプラン」、「アクティブプラン」のいずれも対象です。

楽天証券では、従来の手数料プラン「超割コース」、「1日定額手数料コース」の他に追加された「ゼロコース」を選択することで手数料0円が適用されます。なお、ゼロコースを選択するには、SOR/Rクロスへの同意が必須となりますので、利用条件を理解した上で選択しましょう。

SBI証券

楽天証券

開始日

2023年9月30日

2023年10月1日

適用条件

次の3つの交付書類を郵送から電子交付に切り替える。
@円貨建・米株信用の各種報告書
A外貨建(米株信用を除く)の各種報告書
B特定口座年間取引報告書

・国内株取引手数料のコース選択で、ゼロコースを選択
・楽天証券のSOR/Rクロス利用同意が必要

その他

インターネットコースのインターネット取引のみ

オリコン顧客満足度(R)では、取引手数料の観点からもランキングを発表しています。実際にネット証券を利用するユーザーの口コミも参考にしてみましょう。

手数料プランは、「取引頻度」と 「取引額」を基準に選ぶ

手数料プランを選ぶ際には、自身の「取引頻度」「取引額」を考慮し、各社の手数料と比較検討することが重要です。

具体的な例として、SBI証券で考えてみましょう。1回の取引額が100万円を超え、取引頻度が少ない場合は「約定ごとの都度払い」が適しています。仮に1回150万円の取引を行った場合、都度払いプランでは648円の手数料が発生しますが、定額払いプランだと1,238円と倍近くの手数料がかかってしまいます。

一方で、「定額プラン」が向いているのは、【1日の取引合計額が手数料無料の範囲に収まる人】と【1日の取引頻度が多い人】といえるでしょう。

@ 1日の取引合計額が、手数料無料範囲内の人
SBI証券、楽天証券、GMOクリック証券、SBIネオトレード証券などでは、1日定額プランで1日取引額合計100万円までの手数料が無料となります。松井証券では50万円までが無料です。

例えば、以下のケースでは1日に2回の取引が行われ、各取引額は10万円と11万円で計21万円となります。SBI証券の場合、1約定ごとのスタンダードプランに設定されていると、手数料が合計で214円かかります。一方で定額プラン(アクティブプラン)に設定していると無料で済みます。
手数料比較(SBI証券の場合)

1日の取引(約定)
約定@ 株価1,000円×100株=10万円 の株式を買い付け
約定A 株価1,100円×100株=11万円 の株式を売却

1約定ごとプランでの手数料
約定@手数料99円(10万円以下99円)+約定A手数料115円(20万円以下115円)=手数料は214円

1日定額プランでの手数料
約定@の取引額+約定Aの取引額=21万円 
→100万円まで手数料 0円

※手数料無料化が適用されない場合を想定
A 一日の取引頻度が多い人
SBI証券で一日に何度も取引を行うケースを考えてみましょう。同日中に合計147万円の取引をした場合、仮に147万円の取引を1回で行った場合、手数料は640円となります。しかし、同じ合計金額で取引が6回に分かれた場合、手数料ごとに支払うと合計1,314円になります。一方で、定額プランでは1,238円に収まるため、取引頻度が多い人は定額プランとのシミュレーションを検討してみると良いでしょう。
手数料比較(SBI証券の場合)

1日の取り引き(約定)
約定@ 株価1,000 円×100株=10万円 の株式を買い付け
約定A 株価1,100円×100株=11万円 の株式を売却
約定B 株価 700円×500株=35万円 の株式を買い付け
約定C 株価800円×500株=40万円 の株式を売却
約定D 株価900 円×300株=27万円 の株式を買い付け
約定E 株価800円×300株=24万円 の株式を売却

1約定ごとプランでの手数料
約定@〜Eの手数料:99円+115円+275円+275円+275円+275円=手数料 1,314円

1日定額プランでの手数料
約定@〜Eの取引合計金額=147万円 
→101万円〜200万円まで、手数料 1,238円

※手数料無料化が適用されない場合を想定
注意しなくてはならないのは、これらのプランは最安になるように自動で切り替わるのではなく、自分で手数料プランを選んで設定する必要があるという点です。より手数料を安く抑えられるように、自分の取引額と取引頻度を考慮し、自分に合ったプランを正しく選択してお得に活用しましょう。

オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「ネット証券ランキング」を発表しています。取引手数料や取扱商品数、分析ツールの使いやすさなどさまざまな視点のランキングを確認できますので、ネット証券会社を選ぶ際の参考にしてください。
市川雄一郎

監修者 市川雄一郎

生活者目線の自由なトークが持ち味。物腰やわらかで明快な講義は、全国に多数のファンがいる。グローバルファイナンシャルスクール校長。CFP(R)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)。日本FP協会会員。日本FP学会会員。1969年生まれ。グロービス経営大学院修了(MBA/経営学修士)。日本のFPの先駆者として資産運用の啓蒙に従事。ソフトバンクグループが創設した私立サイバー大学で教鞭を執るほか、金融機関の職員や顧客に対する講義や講演も行う。「日本経済新聞」「日経ヴェリタス」「朝日新聞」「東洋経済」「週刊ダイヤモンド」などへの原稿執筆・コメント提供のほか、ラジオ日経などのメディア出演も多数。主な著書に『投資で利益を出している人たちが大事にしている45の教え』(日本経済新聞出版)がある。
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